テケリ・リ

原題:Tekeli-li
発売元:グランペール
デザイナー:佐藤敏樹
プレイ人数:2〜6
プレイ時間:約30分
ルール:ちょっと簡単

ワンポイント:流れにのって他プレイヤーにカードを押し付けちゃえ!

<たぶんこんな概要>

太古の昔より目覚めた神々、旧支配者。
この世のものとは思えない広大な力とおぞましい外形を持った存在を前に、我々人類はどう立ち向かうのか?
答えは、どうすることも出来ない。旧支配者達の前では我々は非力な生き物なのである。
運悪く旧支配者と対峙してしまったら最後、その恐ろしい外形と眼光を目にしたら大抵の人間は
恐怖のあまり死に至る。かろうじて生きていてもまともな精神ではいられないだろう。
さて、あなたは迫りくる旧支配者達の影から逃げきることが出来るだろうか?

クトゥルフ神話をテーマにしたトリックテイキング。
クトゥルフ神話とはアメリカの小説家ラヴクラフトが執筆したホラー小説『クトゥルフの呼び声』等を元に
弟子達が話を付け足して出来た創作神話体系のことです。詳しくはウィキペディア等で検索してみてください。

 

<取ったらいかんざき!!旧支配者カード!>

カードの数字は1〜8まで、色は黒・白・赤・青の4色です。
プレイヤーは順番に手札からカードを1枚に場に出していきます。
そして出されたカードの数字の数と色で判定して、それらのカードを受け取るプレイヤーを決めます。
基本、1番数字の高いカードを出したプレイヤーが場に出されたカードを引き取ります。
旧支配者達のイラストが書いてあるカードは減点で、手札がなくなった後の精算の時使います。
人間のカードは人畜無害です。 今回旧支配者から逃げるのはポルノ(上)・彼女(左)・埼玉(右)の4人です。
テーブル中央のおはじきは減点マーカーとして使います。これについては後ほど

 

 

旧支配者さん達。勇者も居ない世の中ですからこんな方達からは逃げるしか他ありませんね。
下のマイナスの数字が減点。ちなみに青のタコみたいな方がクトゥルフさんです。こええぇぇぇぇ
黒の6は万物を支配する無能の王、アザトースさんです。ちょー強い
これらのカードをなるべく取らないようにカードを出していくのがこのゲームの目的です。

 

 

はじめにカードを出すことを「リードする」といいます。リードした人から時計回りにカードを出します。
他のプレイヤーはリードされたカードを基準にカードを出さなければなりません。

ゲームのはじめにリードする人はジャンケンとかで決めます。
その後はカードを取った人の左隣の人からリードします。
原則としてリードされたカードと同じ色を手札から出さなくてはいけません。
リードカードと同じ色が手札にない場合は何を出しても構わないルールです。
全員がカードを1枚出したとこで判定です。

下の図は上の画像に対応しています。

5
4
1
2

リードされたカードは青の2で、全員が青を出しました。
4枚の中で1番大きい数の5を出したプレイヤーが出されたカードを引き取ることになります。
なので次にリードする人は5を出したプレイヤーの左隣、1を出した人です。

これを手札がなくなるまで続けます

 

<うっそーそんなのあり?判定の補足>

進めていくとこんな状況になってしまったりします。

8
6
8
8

リードカードは黒の6、アザトースさんです。ここで黒のカードを出すのが原則ですが、
2番目と3番目のプレイヤーは黒のカードを持っていないため他のカードが出せます。
そして判定ではリードカードと異なる色のカードは0になり除外されます。
なので赤のカードは無視され、黒の8を出したプレイヤーがカードを引き取ります。

これさー理不尽っすよ!リードと同色のカードが無ければ何出しても良いってことは
用はどさくさに紛れて旧支配者を投げ込めるってことです。まぁやってる方は気持ち良いんですが。
この辺、出すほうも受け取るほうも運の要素が強いです。

 

 

<キャンセルについて>

同色で同数のカード同士はキャンセルという効果によって双方打ち消され、判定外になります。

8
8
6
4

上ではリードと2番目のカードが同色同数なのでキャンセルが起きます。これらのカードは無効、
赤も異色なので判定外。よって青の4を出したプレイヤーが引き取ります。また俺かorz

 

4
5
6
5

今回はありませんでしたが、こんな状況。手前のプレイヤーがリードです。
キャンセルや異色によって全てのカードが無効になる場合がありますが
この場合はリードした人が取ることになっていまいます。

 

<恐怖の精算>

手札のカードがなくなるとゲーム終了です。引き取ったカードのマイナス点を数えます。
運悪くクトゥルフさん一家に遭遇しちまった自分は計-170です。
このゲームの得点がやや特殊で、-100ごとに1個の減点マーカーを受け取ります。
なので、今回の自分の場合1個になります。
で、この個数が1番多いプレイヤーが超怖い神々に取り憑かれて負け。他プレイヤー抜け駆け。

基本的な遊び方は、このマーカーを引き継いで何回かゲームをして敗者を決めます。
自分達なんかは3回締めでよく遊んでいます。今回も3回でした。

 


<アイテムカード>

アイテムカードは3種類。ゲーム時や精算時に効果をもたらします。
上の[LongTrip]は、出してあるカードはそのままに、プレイヤーはもう1周カードを出すという効果があります。
出すカードの色は変わりません。受け取る側のリスクも2倍。これが使えるんだかどうなんだか・・・

 

 

あと2つは[Phone](電話)と[Necronomicon](ネクロノミコン)。
[Phone]を持っているプレイヤーは精算時、マイナス点を切り上げて計算するという、つまりバッドアイテムです。
上の画像のマイナス点は-280ですが、カードの効果で受け取るマーカーは3個になります。
[Necronomicon] ・・なんか言い辛い名前ですが魔道書です。
これを2つ集めると精算時に+200貰えます。ただこれが集まらないんだよなぁ

アイテムで[Phone]が1番強力なんじゃないでしょうか?受け取りたくないです

 

 

<恐怖の一夜が明けて>

3回目終わっての皆の結果。マーカーの数は・・・
自分6、彼女2、埼玉8、ポルノ9

よってポルノ君が狂々世界の住人になりました。わーわー
埼玉ともいい勝負だったけど、中盤から-240のアザトースさんを貰い続けてたからね・・・

 

 

<GameOver>

ウジャラゲパピーン!!なかなか面白いです。
テーマがホラーなんでもっと恐ろしい内容を想像していたんですが、
蓋を開けたらパーティーゲームのような肌触りでしたよ。
とりあえず、リードカードと違う色カードが最強神話です。
この感じ、なんていうかな、100mを全速力で走っている最中、横からショッピングカードをぶつけられたような。
この辺にやや大味的な印象を受けましたが、これはこれで盛り上がりますね。

ただプレイ人数によってカードの枚数を減らしたり、
マーカーも別に用意しなければならない点など、ゲームの準備が少し面倒です。
でもそれを気にしなければ 良作だと思います。運の要素もありますが楽しめます。
キャンセルってルールも新鮮だし、ウノとは違ったテイストの攻撃的なカードゲームです。

なお、このゲームは今月のドイツで行われる国際ボードゲーム祭に出品されるそうです。
詳しくはここをどうぞ。売れるといいですね。

ちなみにこのゲームのタイトルになっている「テケリ・リ」とは、
クトゥルフ神話の中に出てくる、ショゴスというアメーバ状の化物の鳴き声なんだそうです。
・・・・テケリ・リ・・・テケリ・リ・・・ (((( ;゚Д゚)))がくがくぶるぶる

<追記>

プレイ人数が最小で2人となっていますが、これは上でプレイしたルールとは別の2人用ルールでプレイします。
簡単に言うと1人2役でやるような内容なので面白みに欠け、お勧め出来ません。是非3人からのプレイを。