◆◆◆ CONCERT REPORT 2015 ◆◆◆


●ライブ当日からレポート作成・掲載までに時間がある場合がありますので、間違いなどがあることがあります。ご了承ください m(__)m


◆2015年

松ア博彦 
京町家コンサート
笠木透さん
お別れコンサート
松田幸一/城田純二
/内藤希花
法然院コンサート
vol.3

よいよいよい祭
ファイナル
平和の暦コンサート
  
 
松ア博彦 京町家コンサート
■ 15/1/25 京町家なかい ■

 2011年以来の、ここでのライブは2度目の参加になります。今日は暖かい日になりました。
 ヒューマン・ズーの「中年の心」でスタート。唱歌の「冬景色」をはさんで再びヒューマン・ズーの「新しいリズム」、そして大学時代に訳されたボブ・ディランの「くよくよするなよ」、「マッサン」でも流れたという「海原」と続きます。メガネをかけたり、孫が出来たというお話しナド若かった松アさんも(そして私も)いい年になったなーと、改めて痛感します。そのあとは野宿や一人キャンプをした思い出を話しながら「いい日旅立ち」「いつでも夢を」と、珍しい選曲を聞かせていただきました。お客様サービス?
 休憩後は京都に因んだ歌3曲「祭ばやし」、兼松豊さんの「京都大好き」「ユリカモメの飛ぶ街」。そしてイスラム国の人質事件に絡んで「シリアの子供たち」と「誰にも同じように」を創作ウラ話なども交えて唄って下さいました。
 「イムジン河」と、続く「元気でいよ」は、きたやまさんが最近別れの歌ばかりで辛い……とおっしゃっていたのを受けて作った新曲だそうです。
 アンコール1曲目は「拝啓ファンの皆様」。CDやユーチューブに〜♪ と唄ってましたよ〜 皆様気をつけましょうね。
 ラストは「あの素晴しい愛をもう一度」でした。
 今日のセットリストの中では、「いつでも夢を」がとても印象的でした。いい曲ですね、コレ! 改めて感じましたよ♪ 私もギターで唄ってみよっと☆

(掲載: 15/4/27)
 
 
笠木透 お別れコンサート
■ 15/4/4 中津川文化会館 ■

 昨年12月22日に亡くなられた、日本のフォークソング運動の要であり、全日本フォークジャンボリーの生みの親である笠木透さんの追悼コンサートが、ホームグラウンドである中津川文化会館で開催されました。
 多くの人に影響を与え、感動を残してきたフォークソング界の(影の)巨人だけあって、大勢の人が集いました。チケットは早々に完売、増田康記さんによると、前夜遅くまで、そして当日早朝からも問い合わせが殺到するという大変なプラチナチケットになったようです。
 出演者には笠木さんと縁の深かったミュージシャンたちが結集。さまざまな確執も乗り越えて、偉大なフォークシンガーを歌で送りました。
 フォークジャンボリーはもちろん、「いこまいか」も、行ったことがない私ですが、今日だけは行かなくては、と、初めての中津川へ遠征しました。

 ロビーには献花台が設けられ、遺影とともに愛用のTシャツと、「みんな生きている海」から日本国憲法第104条の横断幕が飾られており、一人一人花を供えてから客席へ向かっていきました。
 また、若い頃から最近のものまでの写真展示コーナーや、アルバム、ファイルの閲覧もできるようになっていて、亡き人の人生と功績を振り返ることができました。
 田邊順一さんの写真も多数あり、その中には私が実行委員を少しだけお手伝いさせていただいたフォークスの頃の写真を見つけてはとても懐かしい気持ちになりました…… もうかれこれ30年前、私の年令もあの頃の笠木さんと同じくらいになってしまいました……

 コンサートは「わが大地のうた」をバックに笠木さんの走る姿やコンサート映像の上映に続き、主催者の山本正博さんの涙のあいさつで始まりました。
 第1部は5組が出演。凪の座の上田達生さんは、火事の直後のコンサートに引っ張り出されたエピソードを語られました。四万十市からのメッセージ紹介の後休憩に入ります。
 第2部は4組が出演。高石ともやさんはバンジョーを持って登場。笠木さんが「花は名前で呼べ」と言っていたことや、陶芸家の加藤元男さんに「どこから歌かどこから語りかわからないところがいい」と言われたお話をされました。雑花塾のコーナーでは笠木さんが各地に育てたグループのメンバーが紹介され、ステージに呼ばれました。
 最後には横井久美子さんのメッセージ、そして笠木さんが残していたメモが、安達元彦さんのピアノをバックに朗読されました。

 エンディングには「わが大地のうた」「私に人生と言えるものがあるなら」「これがすべての終わりとしても」の3曲。アンコールは客席もオールスタンディングで「小さな町」を大合唱し、笠木さんへの感謝の気持ちをこめて送り出しました。

(掲載: 15/4/27)

●セットリスト
(プログラムとは一部異動があります)

●第1部
田中鉦三
 朝の四時ごろ
 デコ坊よ
我夢土下座
 めぐりあい
 川のほとり
 小さな町
土着民
 ふるさとの風
 付知川下り
凪の座
 雪の野辺送り
 美しいと言えるのは人間だけだから
 光の海
中津川少年少女合唱団
 私の子供たちへ
 あなたが夜明けを告げる子供たち
**************



●第2部
安達元彦+岡田京子+鈴木たか子
 太陽とあそぼ
 オオジシギ
 カタクリの花
SAM
 山の上の芝居小屋
 筑後川
 少年よ
高石ともや
 時は流れて
 付知の子守唄
 瀬戸の子守唄
 ほっちょせ節
雑花塾
 メープルシロップ
 ペンペン草
 平和の暦
SING OUT
 わが大地のうた
 私に人生と言えるものがあるなら
 これがすべての終わりとしても

●アンコール
 小さな町
  
 
松田ARI幸一/城田純二/内藤希花
■ 15/4/19 京都・都雅都雅 ■

 今日は希花さんがMC? という趣で、色々面白いお話が聞けました。希花さんがあんなにしゃべってるの見るの初めて。。。
 アリさんが自己紹介でニックネームの由来を語ると、「なぜベースからハーモニカに代えたんですか?」などと尋ねて「NHKのアナウンサーみたい」と評されたり、「コンサルティーナは意外と体力がいるのでジムに通い始めた」とか、「13歳に見られる状況を改善したい」と言いながら「今日はアイルランドで買って来た子ども服を着ている」とか……
 じゅんじさんやアリさんからも、「ハーモニカとコンサルティーナはチューニングができないが、微妙なズレが民族音楽の味だ」とか、坂庭省悟さんのお話も少し出ましたし、初めはハーモニカをヒモで首から吊ってたとか、カポの代わりにエンピツと輪ゴムで止めてたとか、傷痍軍人のハーモニカのお話しとかをジェネレーション・ギャップの希花さんに説明したりなど、楽しいお話がたくさん飛び出しました〜☆

 今日はいつもの希花さんとじゅんじさんに加えて、松田さんのハーモニカや歌声も楽しませていただきました♪
 セットリストは第1部は「Arkansas Traveller」「Si Bheag Si Mhor」「朝の雨」「トワーデタイル」(腹回りという意味らしいです)「ドナウ川の漣」「ランブリン・ボーイ」「心の旅」ともう1曲。
 第2部はアイリッシュのセットを2セットから、「My Wild Irish Rose」「星めぐりの歌〜Morning Star〜カワライト・マウンテン」、南米のハーモニカ曲、「Orange Blossom Special」、みんなで「風」を唄って、最後にもう1曲。
 アンコールは「くつが1足あったなら」「フォギー・マウンテン・ブレイクダウン」、ダブルアンコールで「子象の行進」「Anna Foxe」「Chaplin in New Shoes」
 「朝の雨」ではやっぱり省悟さんの声が聞こえて来たし、「心の旅」でも、SAM旗揚げコンサートでの省悟さんの歌声が思い出されてなりません。悲しみをたくさん背負って、今日を迎えているんだなと、感じるばかりです。でも、その一方で、希花さんのような新しい方と出会うこともできたんですね。複雑です……

 MV作ってほしいな…… なんて思ってたら、ちょうど公開されてたみたいで。でも、You Tube なんかじゃなくて、DVDにして販売してくれた方が良かったのになー。

*アイリッシュの曲名については信用できないものがあります (^_^;)
ご了承願います…

(掲載: 15/4/27)
 
 
Mareka & Junji 法然院コンサート Vol.3
■ 15/6/14 法然院 ■

 曇り空でちょっとじめじめした日でしたが、左右の障子も開放されて、シシオドシのある池の庭も見える会場は、初夏らしい開放感が味わえました。お客さんも結構大勢見えてましたよ
 内藤希花さんはハープとフィドルを持ち替えて、まずはセットを3つ。スローな曲やジグ、ハープのソロ曲などを演奏してくれました。
 「電子楽器にはないところ」というハープのチューニングをしてからは、城田じゅんじさんのギターと歌入りで「おいで一緒に」…… そして亡き笠木透さんのお話をされました。
 さらに、コンサーティナとフィドルを使った3セットと、じゅんじさんの歌で「めぐりあい」
 外も暗くなって休憩後、再開です。まずはギターとフィドルのセットを。そしてバンジョーで「フォギーマウンテンブレイクダウン」と、オールドタイミーの曲を演奏されました。
 ここで何と、希花さんはフラッと、フラットマンドリンを取り出しました! 初心者マーク付きで、省悟さんの代役? という感じでしょうか。フラットマンドリンとギター、そしてフィドルの曲を2曲、聞かせて下さいました。
 その後はコンサーティナの演奏で「ドナウ河のさざ波」「ランブリンボーイ」と続き、ギター+フィドルの2曲で一旦終演となりました。
アンコールは、ギターとハープで「別れの歌」「Si Bheag, Si Mhor」の2曲でした。
 10月31日の予定で、Jody's Heaven のライブが告知されましたが、残念ながら私は行けませんでした。しょぼーん (TωT)

(掲載: 16/3/9)
 
 
よいよいよい祭ファイナル(第2部)
■ 15/8/30 サンケイホール・ブリーゼ ■

 4年間続いたよいよいよい祭も今回でファイナル――ちょっと残念。
 幕の前に登場した杉田二郎さんと城田じゅんじさんのJSコンビ(笑)が言うには、「みんな年で来年のことを言っても忘れてしまうから、一つの区切りとして」だそうです。
 来年は70歳のバースデー・コンサートになるのかな?
 幕が上がってトップバッターは行徳伸彦さん。「帰ってきたヨッパライ」「ピンクの戦車」の2曲です。ヨッパライのセリフのところできたやまおさむさん登場して「ここで2回やるの大好き。1回目の失敗を修正できるから、2回目の方が間違いが少ない」と、身もフタもないことをおっしゃってました (^_^;)
 お二人目は茶木みやこさん。「60だけど」と、メドレーで「天使が恋を覚えたら〜白い色は恋人の色」「天使が……」は好きな歌なので、生で聞けてうれしかったです
 続いては内藤希花さんと城田じゅんじさんです。じゅんじさんはギター、バンジョー、希花さんはフィドルとハープ、コンサーティナでインストゥルメンタルの他、「悲しくてやりきれない」「雨に消えた音楽会」(じゅんじさん歌)を聞かせてくれました。希花さんは何でもアイルランドで二人の命を救ったとか!?
 次に杉田二郎さんが登場し、「題名のない愛の歌」「男どうし」の後、きたやまさんと二人で「戦争を知らない子供たち」誕生のウラ話などされた後、この曲を唄ってくれました。
 きたやまさん一人のMCでは、スランプの話やお酒をやめた話、「年を取ってからはアレもコレもはできなくなるからやめなさい」などの話をされました。
 ここで永六輔さんが車イスで登場☆ 桂ざこばさんがフォークゲリラの前で落語をやっていた話や、岸田今日子さんが不登校の時書いた真っ白な絵日記を見た時の先生の反応のお話し等をされました。永さん、いつもいいお話をたくさんご存知で、聞かせて下さいます。
 そして、高石ともやさんのステージに入ります。「戦争を知らない子供たち'83」、今回は、ロングバージョンでラストを省略したバージョンでした。続いて雑花塾の「あの日の授業」。笠木さん亡きあと、歌い継がれていくんでしょうか。そして3曲目はきたやまさんと二人での「人生はいつでも」でした。
 最後のゲストは南こうせつさんです。まずはおなじみ「神田川」を唄い、別府でのフォークル解散コンサートのお話し等をされ、「風」「イムジン河」ときたやまさんのスタンダード曲をカバーされました。
 続いてきたやまさんのMCの後、「港」松田幸一さんのヴォーカルで。さらに茶木みやこさんと杉田二郎さんのコラボの「祈り」で、今日のコンサートのエンディングとなりました。
 お約束のアンコールは全員で「あの素晴しい愛をもう一度」「戦争を知らない子供たち」の大定番を。こうせつさんの希望で希花さんの救命秘話の詳細と、きたやまさんのフォークル50周年の野望などを聞かせていただいた後、「他人のままで」(きたやまさんのソロ)で、締めくくりとなりました。
 来年はどんな形で開催されるのか、楽しみですね★

(掲載: 16/3/9)
 
 
平和の暦コンサート
■ 15/10/3 京都教育文化センター ■

 昨年ファイナルを迎えたピースナインコンサートですが、笠木透さんの追悼コンサートという形で帰ってきました。開演前には昨年の記録映像も上映されていました。
 最初に登場したのはゲバラのTシャツ姿の趙博さん。「笠木さんはきっと地獄へ行ってエンマ大王に階級闘争を挑んでいることでしょう」と会場を沸かせ、「当世新説阿呆陀羅経」「正義のために監獄へ」「釜石小学校校歌」の3曲を唄っていかれました。
 次に登場したのは野田淳子さんです。「日照り」(笠木さん訳)と「死んだ男の残したものは」(ともやさんが以前唄っていた、最後の歌詞を唄わないバージョン)をエスペラントで。そして最後にもう1曲、サワリだけを少し唄われました。
 そしてレギュラーの、笠木さんとは切っても切れない縁の高石ともやさんの登場です。オルマナックシンガーズとピート・シーガーさんのお話をされ、「あの国は君の国」(107 Song Book とは歌詞が少し変えてありました)、「おやすみアイリーン」「お捨てメリンダ」「冷たい雨」と唄われました。
 ここで加藤元男さんのお話しをまたされましたが…… どうもこのお話は、ともやさんが日本で初めてMCを始めたことを指しているようですね。近年ともやさんが歌をちゃんと歌わないのはまた別の話で、「語り歌」といって、意図的にそうされているようです。今日は「近頃は<語り>がなくなり<話>=<しゃべり>になった」というお話もされていました。
 「瀬戸の子守唄」「おいで一緒に」と、笠木さんゆかりの歌から「蝉しぐれ」「旅の途中」とつなぎます。
 桂米朝さん、鶴見俊輔さんが亡くなったことにも触れ、ともやさんとしては珍しく、某アイドルグループの東北復興支援コンサートの様子や、自民党を名指しで批判されたりもしました。

 第2部トップはケイ・シュガーさん。「原発ゼロへ」「朝露」「自由の翼ひろげて」の3曲を聞かせてくれました。
 続いては松元ヒロさんです。芸人九条の会を立ち上げたこと、憲法記念日にNHKのニュースに映ったこと、ダウン症の出生前診断のことなど、熱く語ってくれました。
 そしてトリは雑花塾。ギターの増田康記さん、アコーディオンの山本忠生さん、バンジョーの鈴木幹夫さんという編成です。歌は「海に向って」「君が明日に生きる子供なら」「南山」「軟弱者」「焚き火」など。
 増田さんのMCは笠木さんを彷彿とさせますね。命日にはCDも発売されるそうです(CD文庫 vol.9 君が明日に生きる子供なら)。
 そしていつものポケットも参加して「ピースナイン」「ペンペン草」をみんなで唄いました。
 実行委員会のあいさつの後、全員で「私に人生と言えるものがあるなら」。ともやさんはオリジナル・バージョンも唄ってくれました。
 増田さん曰く「笠木透の散骨リストがあって、これから全国を回る」んだとか。
 最後は「街」「平和の暦」を唄い、アンコールは笠木さんの最初の作品「私の子供たちへ」「あなたが夜明けを告げる子供たち」でお開きとなりました。
 笠木さんの遺したフォークソングの数々。みんなで唄い継いでいかないといけませんね。
 ……私も、ぜひ聞いてもらおうと思って、「ある若い方」に声をかけてみたいと思っています。

(掲載: 16/3/9)
 

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last update: 16/3/9