尾崎豊のI Love Youを百合的に解釈



まあ歌詞そのものは検索していただきたいということで。
難解というほどではないけれども意味深なワードが出てくる歌です。

駆け落ちという解釈もわからないではない、「逃れ逃れたどり着いたこの部屋」だからでしょう。
ただ、それだとあとの「今の暮しの中ではたどり着けない ひとつに重なり生きてゆく恋を 夢みて傷つくだけの二人」が変じゃないでしょうか。
すでに駆け落ちしたのになぜ「今の暮らしではたどり着けない恋を夢みている」のでしょう。
周囲の反対を押し切って逃げて、「ここ」にたどり着いたなら、「ここ」こそが「ひとつに重なり生きてゆく恋」なんじゃないでしょうか?
理想と違って幻滅した、っていうのはありそうですが、「この愛なしでは生きてさえゆけない」といって「ベッドの上できつく躰 抱きしめあって」いるんですからねえ。

最初から考えてみます。
この歌に登場するのは二人です。「若すぎる二人」とありますので、そう年齢が上ではないでしょう。
そのうちの一人は、女性です。「子猫のような泣き声」の男がいないわけではないでしょうが、考えにくいと思います。
二人には「触れられぬ秘密」があって、それはおそらく世間の非難を浴びるようなものであった(「何もかも許された恋じゃないから」)。故に「逃れ」なければならなかった。
愛の形で非難されるようなもの。
「身分違いの恋(=駆け落ち)」「不倫」「同性愛」「幼女愛」「近親相姦」。

「駆け落ち」にはすでに疑問を提示しました。
「不倫」はありそうですが、「若すぎる二人」にはそぐわない気がします。「二人はまるで捨て猫みたい」な状態になるでしょうか? 修羅場になるんじゃないかな……。。
「幼女愛」は女性側に「ひとつに重なり生きてゆく恋を 夢みて傷つく」だけの精神的な成熟がなければならず、私としては否定したいところです。

可能性としてありそうなのは「近親相姦」と「同性愛」でしょうね。
「結婚という形で世間に認めさせることができない」という点で「今の暮らしではたどり着けない恋」というのが納得できます。
でも兄妹でって……。妊娠したらどうするんでしょうか。目をつむって考えないようにしたって許されるレベルじゃないですよね。この美しいメロディに乗せるには重過ぎます。
積極的に否定するには材料が足りませんが、心情的には百合説を支持したいのです。
「同性愛」で「一人は女性」なのだから「女性同士」になるわけなのですが、ひとつ気になるのは「おまえ」ということばを使うのかな、という点。


女性シンガーがカバーしたのを聞いて思いついたことを書いてみました。




タグ{雑文::バカっぽい解釈}


 

コメントは日本語でお願いします。(URLは入力禁止:Do not URL writing.) :System message: コメントを受けつけています。