「放課後のプレアデス」と「血界戦線」



この二つのアニメなんだけど、あれだ、SF者がよく使うフレーズ
「充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」
に真っ向から挑戦しているなあと思う。

あるていど共通しているものの、やっぱり違う。
ひとつは魔法少女でひとつはアメコミという判りやすい違いのほかに、前者は恐ろしく閉じた世界であり、後者はとんでもなく開いた世界であるという点でまったく異なっている。

別に「閉じた世界」が悪いといってるわけではなく、映す範囲を極端に限定することによって労力を集中し、濃密さをかもし出す手法なのだろう。
「けいおん!」のときもさんざん閉じてるといわれたが、あの作品の場合世界を「部室と部員の家」(1期)から「学校全体」(2期)へ広げるためにクラスメイト38人分の顔と名前と性格、さらにそれぞれの関係性が作られた。日常を見せるためにそれだけの労力が必要だった、ということである。

「放課後のプレアデス」に向けられたものは - 勝手な推測に過ぎないが - センス・オブ・ワンダーの復活ではないか。SFの大御所、野田昌弘氏は「SFはやっぱり絵だねぇ」とおっしゃられたが、それが宇宙の舞台と5人の少女に集約されるというのは現代的、なのかな?

一方、「血界戦線」のほうは…面白かったので原作も読んでみたのだが、本筋がまったく進んでない。メインキャラ何人出す気ですか。格闘ゲーム作る気かも。世界を描くのが楽しくてしょうがないんだろうなあ。
これだけ広げた大風呂敷をはたして畳みきれるのか、私の興味はその一点に尽きる。
アニメはオリジナルの「絶望王」がらみでいったん区切りをつけようとしているが、はたしてどうなることやら。

まあ、面白ければいいんじゃないかな。




 

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