「影」という言葉は昔は光のことを指していた!?



昔、千昌夫が「星影のワルツ」という曲を歌っていまして、星影ってどういう状態を指すのだろうと考えたことがあります。

「読みもの日本語辞典」という本(中村幸弘著)によりますと、単に「かげ」とは光のことであるそうで、「かがやく」の語幹の「かが」が変化したのであろうということです。
なるほど、「星影」は星の光、「月影」は月の光になるわけですな。
現代では「影」はShadow、「陰」はShadeの意味ですが、どちらも「光が当たらない状態」を示すというのが面白いところです。どうして逆転したんだろう。

この本には他にも面白いことが書いてありまして。
「くだもの」の「く」は「木」が変化したもの、「だ」は「の」と似た意味の助詞だそうで、<木に実をつけるもの>を示すとか、「まつげ」の「つ」は「時津風」の「つ」と同じ意味に分類されるとか。

昔の言葉が化石のように残っているというのは実にマロン、いや浪漫を感じます。



 

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