どのファイル形式を選べばよいのだろう

 ファイル形式というのは、ファイルフォーマットともいい、「ファイルの中にデータをどうやって並べるかの決まりごと」のことです。(ちなみにディスクフォーマットというのは「ディスクの中にファイルをどうやって並べるかの決まりごと」に沿って、新品のときのようにディスクの中身をならしてしまうことであって、全く意味が異なっています。ご注意を。)
 なじみのない方にはわかりづらいと思いますが、ファイル形式はファイル名の後に付く3ないしは4文字の、アルファベットあるいは数字(これを「拡張子」と呼びます)で区別されます。Windowsのコントロールパネル「フォルダオプション」で拡張子を表示させる設定にすると(推奨します)じつにいろいろなファイル形式があることに気付くはずです。
 例えば「ファイル名.mp3」なら音楽のmp3形式で記録されたファイル、「ファイル名.jpg」なら画像のJPEG形式で記録されたファイル、ということがわかります。
 PaintGraphic2でも画像に関する様々なファイル形式を開いたり、その形式で保存したりできます。それぞれに特徴があり、現在よく使われる形式と、昔のソフトのファイル形式が開けたら便利だねってそれだけで残してあるものがあります。
 後者はあまり覚える必要もないので、よく使われる形式を下に示します。

Image_paintgraphic2/file.png

 上の緑の四角の中はフルカラーで保存するのに適した形式、下のピンクは256色に限定された軽い(サイズの小さな)画像向きの形式です。(PNGはフルカラーでも保存できますが、用途からいってあまり使われません。256色に限定してしまってよいと思います)
 一般的にファイルサイズは上の方が大きくなります。
 では、それぞれに特徴を示します。これより詳しい説明は、PaintGraphic2ヘルプの「保存可能なファイル形式」を読んでください。

FFF

 このソフトの標準となる保存形式で、編集しているすべてのデータを保存することができます。しかしそのために独自の形式となっているので、ほかのソフトではほとんど開くことはできません。このソフトで作業中に、とりあえず中断して保存する場合などはこれを選びましょう。

PSD

 フォトレタッチソフトの老舗「PhotoShop」で使われる形式で、レイヤーのデータを含むことができるのが特徴です。ほかのソフトでもレイヤーが扱えるならこの形式に対応している場合が多く、ほかのソフトに持ち込んで作業する場合などに使われます。

BMP

 Windows標準の形式で、およそ「画像を扱うソフト」ならまず読み込めるはずです。細部の再現性が高い半面、圧縮はかからずファイルサイズが大きくなる傾向があります。

TIFF

 BMPはWindows標準の形式ですが、Macでも同じように読み込める形式がTIFFです。細部の再現性が高く損失が低いので、両OS対応の高解像度の写真素材などに多く使われます。内部で独自に拡張ができる仕様のため一部開けないファイルが出てくる可能性があります(まあ滅多にありませんが)。

JPEG

 インターネット初期は通信速度が遅く、フルカラーでもファイルサイズの小さな形式が必要とされました。圧縮率が自由に選べるJPEGはインターネット標準とも呼べる地位を獲得しています。圧縮率を高くしてサイズを小さくすることは同時に厳密な再現性を犠牲にするということで、圧縮率を高くするほど細部の情報が失われます。写真だとあまり目立ちませんが、ベタ塗りを多用するイラストでは画像の荒れが目につきやすくなるので注意が必要です。また、JPEGで保存したものをさらにJPEGで保存するなど何回も圧縮すると画像の荒れがひどくなりますので気をつけましょう。

GIF

 色数を制限してサイズを小さくするというJPEGとは違うアプローチの形式です。アニメーションや背景を透明にできることなどが手軽に行えるのが特徴です。インターネットで主流を占めていましたが、特許によるいざこざがあり現在はPNGに移行しつつあります。

PNG

 GIFに代わる規格として生み出された完全にフリーなファイル形式です。規格上あらゆる点でGIFより優位に立っていますが、ブラウザによる対応が遅れたために完全に入れ替わるまでには至っていません。ですが最近ではほぼ対応が終わりこれからGIFを使う理由がなくなりました。GIFよりもPNGを使いましょう。

まとめ

 ・作業中ちょっと中断、またはフィニッシュ作業前にレイヤーやパス、マスクなどの情報を残しておきたい...FFF
 ・レイヤーデータを持ってほかのソフトで作業...PSD
 ・インターネットで写真公開用...JPEG
 ・ホームページの構成としてアイコン等に使う小さな画像...PNG
 ・ほかに使いまわすかもしれないのでサイズは大きくてもいいから「荒れ」をできるだけ抑えたい...BMP


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