(〜第九話の後) ・メシア、アズバン、ザハムの、超ダラダラした話2 アズバン「ぎーんなーん!」 メシア「ぎーんなーん!」 ザハム「出だしがぎんなんかい!!」 アズバン「まあいいじゃないか。それだけぎんなんが素晴らしいということさ」 ザハム「俺にはぎんなんの良さがさっぱり分からないんだが…」 アズバン「それにしても、本編じゃ大変だったね、メシアくん。今までになく大ピンチだったし」 ザハム「大暴れもしたな。いや〜正直、ありゃおっかねーや。あのメシアと戦いたくはねーな」 メシア「ふむ、私はよく覚えていないのだが…」 アズバン「しかし、あれほど重傷を負ったのだから、第十話でもまだ重傷を負っているだろうね」 ザハム「輸血したほうがいいんじゃね?」 メシア「しかし、同じ種族の者の血で、しかも血液型が同じ者の血など、人間が住まう土地にはなかろう」 アズバン「そうだね。ヘタに人間の血で輸血するほうが危なさそうだ」 ザハム「でも出血多量でヤバいんじゃね?」 メシア「いや、輸血はしないことになるそうだ」 ザハム「いや必要だろ!あれだけ出血してたら輸血は必要だろ!」 メシア「だが、私には神のご加護があるので…」 アズバン「ご加護で済むようなもんじゃないと思うんだけどなあ…」 メシア「とにかく、理由があって輸血はしないことになるとのことだ。しかし私よりユドのほうが必要なのではないか?輸血」 ザハム「あ〜あのエルフの新キャラか。メシアが腕をへし折った」 メシア「うむ。…ユドには悪いことをしてしまった…」 アズバン「何言ってるんだ。彼はメシアくんの命を奪おうとしてきたんだよ。正当防衛じゃないか」 メシア「それは分かっておる。相手が命を本気で狙ってくるのであれば、私も手加減はせぬ。…ただ、奇妙な力と怒りや恐怖に支配されすぎたまま相手を傷つけてしまった己が情けなく、我を失った状態で戦ったせいで、ユドに与えた痛みを受け取れなかったことが申し訳ないのだ」 ザハム「痛みを受け取るって、どういうことだ?」 メシア「相手を傷つける感触を、私が感じられなかったことだ。肉を打ち、骨を砕く感触を覚え、相手が受けたであろう痛みと、その命を感じる。それを私は、命ある者への敬意とし、己の力が過ちを犯さぬよう戒めとしておるのだ」 アズバン「なるほど。メシアくんは真面目だねえ」 ザハム「だから素手で戦っているのか」 メシア「うむ。それに素手が一番戦いやすいのでな」 ザハム「ふ〜ん…俺も素手で戦おうかな」 アズバン「でも、こだわりすぎては自らを危険に晒してしまうよ。敬意の表し方は人それぞれだし、ザハムくんはザハムくんなりに戦いやすいスタイルで戦うことが一番じゃないかい?」 メシア「うむ。志を持ち、行動に示そうとすることも大切だが、一番守らなければいけないものは、己の命である」 ザハム「そっか、そうだよな」 メシア「ところで、急に話を変えて悪いが、こんな紙を渡されたのだ」 ザハム「あん、何だそりゃ。何か書いてあるな。…ええと、『"ありのままのメシア"キャンペーン、第一弾!三人で当物語を紹介しよう!!』…誰から渡されたんだよ、コレ」 メシア「突然、背後から手が伸びてきて、この紙を渡していった」 ザハム「それホラーじゃね?」 アズバン「つまり、この物語をアピールしようということじゃないか?」 ザハム「この焼き鳥パーティーを?」 メシア「ぎんなん祭ではないか?」 アズバン「いや、本編を」 メシア「それで読者を増やそうという魂胆か」 ザハム「つくね美味ぇ〜。…まあ、当人はこっそり置いたつもりでもバレバレのアクセスカウンターが、当サイトのトップページのカウンターを遙かに下回っていたからな。今はサーバーがイロイロ変更したため使い勝手が分からなくなったからって外してあるけど」 アズバン「筆者の自己満足で始まったとは言え、自慢のギャグセンスによるネタを披露しても、ほとんど誰も見ていないってことが寂しいんだろうね」 メシア「自慢するほど自信あるのか、ギャグセンスに」 アズバン「それだけが取り柄と言うほどあるらしいよ」 メシア「…それは褒め言葉なのだろうか…」 アズバン「実際、サイトや同人誌のギャグネタには、飲み物吹いたという感想も来ているらしいよ」 メシア「それは苦情なのではないか?」 ザハム「何でそんなに筆者のギャグセンスを褒めてんだ」 アズバン「他に取り柄が無いからさ」 ザハム「ふ〜ん…あ、すいません、生二つお願いします」 メシア「では、他に何を紹介すればよいのだろうか…」 ザハム「主人公とか、大まかなストーリーとか、そういうのじゃね?ちょっとメモしてみようぜ」 アズバン「え〜じゃあ、世界観、主人公の紹介、物語の大まかな設定…他に何かあるかい?」 メシア「主人公とは、私とソフィスタのことであるな。…店員よ、オレンジジュースを頼む」 ザハム「あ、ついでに、ネギとつくねを塩ダレで、六本ずつ」 アズバン「…オレンジジュース、ネギ、つくね…って、何でこんなものを紹介しなきゃいけないんだっ」 ザハム「先生、一人ノリツッコミ」 メシア「アズバンとザハムの紹介は要らぬのか?」 ザハム「いるいるいるいるに決まってんだろ!!」 アズバン「そうかなー。だって私もザハムくんも、脇役じゃないか」 ザハム「確かに脇役だけどォ!!」 メシア「世界観か…どう説明したものやら…」 アズバン「一言、ファンタジーって言っておけば、だいたい伝わるよ」 ザハム「大雑把すぎじゃね?もっとこう…唸る剣!飛び交う魔法!そして様々な種族!そう、ここはファンタジーの世界!…って感じに、気合いを込めて紹介しろよ」 アズバン「そんなに剣が唸ったことって、あったっけ。我々は魔法で戦うし、自警隊は警棒を使っているのだろう」 メシア「私は見ていないが、ノーヴェル賞受賞式典で、王子が斬られた時に唸ったのではないか?」 ザハム「そりゃ普通に殺人事件だ。あの時斬られたのは、水で作られた王子の偽物だったけどな。…よく考えたら、まともに剣が唸るのって、第九話のユドくらいだな…」 アズバン「ドラクエで言うと、主人公が魔法使いと武闘家で、アーネスの街の人間はほとんど魔法使い。自警隊は警棒を使うから…檜の棒で戦っているようなもんだね」 ザハム「ショボッ!」 メシア「ただの棒ではなかろう。以前、あれで私はひどい目に遭ったのだぞ」 アズバン「そうそう。スタンガンが仕込まれた警棒なんだった」 ザハム「ああ、最大出力で電機ショックを受けてたな、メシア。よく生きていたもんだ」 アズバン「話を物語の紹介に戻そう。世界観は…もういいか。次は主人公の紹介だね」 ザハム「おいメシア、オレンジジュース飲んでないで、自己紹介しろよ」 メシア「む?分かった。…我が名はメシア。性別は男である。食べ物の好き嫌いは無い」 ザハム「うん、そりゃいいことだ。でもさ、他にも紹介するところがあるだろ」 アズバン「そうだね。我々人間から見ると、君の姿は特殊だから、外見も紹介しておこうじゃないか」 メシア「外見も?…髪の色は、銀。肌の色は、緑。耳が尖っている。筋肉質である。服を着ている…」 ザハム「着ていなかったら大問題だよな」 アズバン「着ていないシーンもあるけどね」 ザハム「つーか、自己紹介が単純すぎ。俺がお手本を見せてやるから、それを真似ろ」 アズバン「そう言って、さりげなく自分を紹介する気だな。まあ、いいけど」 ザハム「コホン、え〜…ジャジャーンッ!俺はアーネスの街の治安を守る自警隊員の、ザハム!腕っ節は強いが早とちりなのが玉にキズの、二十七歳のナイス・ガイ!!…サンハイッ!」 メシア「え?わ・わかった。…コホン、え〜…ジャジャーンッ!俺はアーネスの街の治安を守る自警隊員の…」 ザハム「ちょい待て!お前いつから自警隊に入隊したんだ!」 メシア「いや、入隊などしておらぬ。お前が真似しろと言うから真似ただけではないか」 ザハム「真似しすぎ!さっきの俺みたいな感じで、お前も自己紹介しろってことだ!!」 アズバン「メガCD版ルナ2の、おまけCDみたいな展開になってきているね。あまりパクりすぎちゃいけないよ」 ザハム「わーってるって!じゃ、メシア。気を取り直して、もう一度自己紹介をしろ。ハイッ!」 メシア「う・うむ。…ニャニャーンッ!私はアーネスの街に滞在中の戦士、メシア!早寝だが早起きで、玉に傷はついていない、十八歳の行水大好き!!」 アズバン「あはははははははははっ!!」 ザハム「笑ってないで!笑ってないでアズバン先生!俺一人だけじゃツッコミ役は無理だ!!」 メシア「おい、どうかしたのか?」 ザハム「どうかしたじゃねーよ!まず、ニャニャーンッってどこから来たんだ!そこはジャジャーンのままでいいだろ!!」 メシア「真似しすぎてはいけないのであろう。だから、ニャニャーンにしたのだ」 ザハム「だから何で登場の効果音にニャニャーンをチョイスしたのかって聞いてんだ!それじゃお前、トカゲじゃなくて猫系の異種族と思われるだろう!」 アズバン「あー笑った〜。それに、早寝だが早起きって、言い方がおかしいよ。早く寝たら、起きるのも必然的に早くなるだろう」 メシア「あ、そうか。では、早寝早起きで、玉に傷はついていない…と言えばよいのだな」 ザハム「早寝早起きはいらねーだろ!ってか玉にキズが無いって、どんだけ自分完璧だと思ってんだ!キズくらいあるだろう!!」 メシア「私の玉は、二つとも傷などついておらぬ!…いや、もしかしたら裏側に…」 ザハム「そっちの玉じゃねーよ!!真面目な顔で下品なボケかますな!!」 アズバン「玉にキズというのはね、優れたものの中にある欠点のことを言うんだよ」 メシア「ふむ…つまり、優れた遺伝子を有する精子の中にも…」 ザハム「ちょ、やめろ。そっちの玉の話はするな」 アズバン「玉の話自体、もう止めよう。あと、行水大好きはどこから来たんだい?」 メシア「ザハムがナイス・ガイと言ったので、それに似た言葉を当てはめてみた」 ザハム「似てるか?」 アズバン「そうでもないね…あ、ネギとつくねが来たよ。オレンジジュースはメシアくん、生二つは私とザハムくんだね」 ザハム「あ〜突っ込みまくったら喉乾いた。ビール飲も」 アズバン「私も笑いまくったら喉が渇いたよ。ビール飲もう」 メシア「では私は、つくねを頂こう」 ザハム「プハーッ!生うめぇ!…サテ、今度はヒロインの紹介だな」 アズバン「前回の楽屋裏で、散々ソフィスタくんについては語ったじゃないか」 ザハム「いや、俺はまだまだ言い足りない!ヤツにはヒロインとして足りない所が多すぎるんだ!」 アズバン「だから、その話は前回しただろう。今はソフィスタくんのヒロイン性についてじゃなくて、ソフィスタくんの紹介をする時だよ。しかしその前に、ぎんなん、焼きトマト、もちベーコンを頼もう。六本ずつでいいかい?」 ザハム「いいともー!!今日はとことん食って飲むぜ!!あ、あと軟骨を塩ダレで六本」 アズバン「すいませーん。ぎんなん、焼きトマト、もちベーコン、軟骨を塩ダレで、六本ずつお願いします」 メシア「では、ソフィスタを紹介を始めよう」 アズバン「そうだね。ヒロイン、ソフィスタくんのフルネームは、ソフィスタ・ベルエ・クレメスト。アーネス魔法アカデミーに通う十七歳の少女で、頭脳的に魔法を使いこなす優秀な学生だ」 ザハム「でも口は悪いし態度も悪いし冷血だし容赦ねーし、敵に回すと恐ろしい辣腕魔法使いだよな」 メシア「いや、味方でも恐ろしいぞ。私が何度ソフィスタに蹴られ殴られ魔法で攻撃されたことか…」 アズバン「それなんだけど、番外編も含めて第九話までの中で、メシアくんが受けたソフィスタくんからの暴力の数を数えてみたところ、威力の強弱は別として…殴られた数が八回、蹴られたり踏まれたりした数が九回、魔法で攻撃された数が四回、本のカドで叩かれた数が二回、セタとルコスに引っぱたかれた数が一回、セタに髪の毛を引っ張られた数が一回、それらも込みでフルボッコされた数が二回…正確に数えられたとは言い切れないけれど、だいたいこんなもんかな。通算二十九回。第九話の時点で、メシアくんとソフィスタくんが一緒に暮らし初めてから一月経っているから、ほぼ一日一暴力の割合だね」 メシア「…うむ、まあ、天に召されかけたことも三回くらいはあったような気もする…」 ザハム「普通に家庭内暴力じゃね?ギャグとバトルとファンタジーの主人公がヒロインから家庭内暴力を受け続けるって、どうなんだよ」 アズバン「第六話では、三階から突き落とされているね」 ザハム「殺人事件じゃね!?」 アズバン「でも、地面を魔法で泥にしてクッションにしていたから、殺意は無いよ。あと、同じく第六話で、ソフィスタくんがプルティくんに、メシアくんを魔法で水攻めするよう指示しているね」 ザハム「…殺意は無くても、やってることは犯罪じゃん…現実世界じゃとっくに捕まってるぜ」 アズバン「ギャグ小説の暴力シーンに、冷静なツッコミを入れちゃいけないよ。…メシアくん、どうかしたのかい?」 メシア「い・いや、聞けば聞くほど、私はソフィスタに酷い仕打ちを受けていて…怒りを通り越して、何だか落ち込んできた。それほどまでに私はソフィスタに嫌われているのだろうか…」 アズバン「イヤイヤ、そんなことはない!本当に嫌っているなら、ソフィスタくんは相手にすらしないはずだ!ソフィスタくんをあれほど感情的にできるのはメシアくんだけだし、それってソフィスタくんがメシアくんに心を開いている証じゃないかな!」 ザハム「そうそう!ソフィスタのメシアに対する態度は、明らかに俺らとは違うんだぜ!俺たちには関心が無いっつーか、あくまで他人としての付き合いを保ってるっつーの?でもメシアは違う!俺から見ても分かる!アズバン先生の言う通り、奴ぁメシアに心を開いているぜ!」 メシア「そ・そうなのか?」 アズバン「そうそう。つい暴力的になってしまうのは、きっと照れているからなのさ。今まで冷たい態度を人に取っていたぶん、素直に自分の気持ちを表現するのが恥ずかしいだけなんだよ」 ザハム「だいたい、本気で嫌っているなら、とっくに同居生活終わってるって。若い男女が一ヶ月も同居生活するなんて、嫌ってちゃとてもできるもんじゃねーぞ」 アズバン「そうそう!むしろ若い男女が一ヶ月も同居生活をしていれば、親密度も飛躍的に上がっているに違いない!」 ザハム「そうだ!若い男女が一ヶ月も同居生活してりゃ、もう男と女のアダルトな関係を築けるほど親密度が上がっていてもおかしくない!」 メシア「アズバン?ザハム?急に気が高ぶってはおらぬか?」 ザハム「もう押し倒しちまえ!第九話の第二章でも言っただろ!いっそ孕ませてこいって!よし、第十話は十八禁方向で行こうぜ!!」 アズバン「いやダメだ!十八禁に手染め無いのが、等サイトのポリシーだ。だが、十八禁スレスレの表現までならセーフだ。私がその表現法を教えてあげるから、第十話で実行してソフィスタくんを孕ませなさい!」 メシア「話がズレておるぞ貴様ら!!」 ザハム「バカヤロー!!酒飲んで酔っぱらって下ネタに走って盛り上がらない男がいるか!!」 アズバン「そうだとも!よーし、ここは我々大人のお兄さんが、メシアくんに大人の階段を踏み込む手伝いをしてやろう!」 メシア「落ち着かぬか!…そもそも、私は第九話で重傷を負って、押し倒すどころか瀕死で倒れておるのだ。それに、種族が違う者同士では子は成せまい」 ザハム「そうか?ここグレシアナ大陸じゃ、異種族恋愛は当たり前だし、獣人と人間の混血児だって珍しくないぜ」 アズバン「アーネスでもたまに見かけるだろう。獣人。人間とはけっこう姿が違うのに、子供は成せるんだよ」 メシア「そ、そうなのか?」 アズバン「そうとも。人間と獣人の外見の違いの差って、メシアくんの種族と大差は無いと思うし、案外子供も成せるんじゃないかい?成功例も失敗例もないなら、可能性は高いと思うね」 メシア「むう…確かに成功例も失敗例も聞いたことはないが…」 ザハム「んじゃ、正真正銘、ヤってみなきゃ分からないってことだな」 アズバン「メシアくんは、ソフィスタくんに子供を産ませて生命の尊さを教えようと考えていたんだろう?だったら、その子供を授ける役を君がやってもいいんじゃないかい」 メシア「だが、愛がなければ子供は産まれないのであろう」 ザハム「あるだろ、愛!」 アズバン「親密度が上がっているって言ったじゃないか!君だってソフィスタくんに対して愛情を持っているだろう?」 メシア「うむ、持っておる」 ザハム「言い切ったー!!もう確定!結婚確定ー!!」 メシア「ううむ…そうであるな。私がソフィスタに子供を授けるのであれば、その子供の成長を助ける義務も、私は背負わねばならぬわけだ。…よかろう。ソフィスタが私に愛情を持ち、結婚を承諾するのならば、私はソフィスタを第四妃とし、子供を授けよう!」 アズバン「いいぞ!その意気だー………って、第四妃?」 ザハム「ち・ちょっと待て!第四妃って…四人目の妻にするってこと?一妃から三妃までいるの!?」 メシア「正式に婚約しているわけでも、その約束をしたわけでもないが、そうなるやもしれぬ者が、故郷に三名おる」 アズバン「まさかの一夫多妻!?」 ザハム「マジで!?ちょ・いいの?そんなに嫁貰っていいの!?」 メシア「私は、故郷では神に選ばれし戦士であり、貴族の血統でもあるのだ。種の繁栄のためにも、強い力と高貴な血統の者は、子供を多く残さねばならぬ。だから、妻を多く取る必要があるのだ」 ザハム「って、当然のように言うかフツー!」 アズバン「いや、人間の王族だって側室を取ることがあるし、近親婚もしているんだ。メシアくんの種族の風習などを、とやかく言いはしないが…でも、その故郷にいる三人を妻にするとして、そしたらソフィスタくんはどうなるんだい?一緒に故郷へ連れて行くのかい?」 メシア「いや、私の故郷に人間が立ち入ることはできぬ。…そうだな…ソフィスタには早めに子供を産んでもらい、その成長を待ってから、私は故郷へ戻り、そこで再び妻を取って子供を授け…」 ソフィスタ「お待たせしました。ぎんなん、焼きトマト、もちベーコン、軟骨塩ダレでございます」 アズバン「!!!!」 ザハム「!!!!」 メシア「おお、ソフィスタ。ご苦労であった」 アズバン「…え、何で、ソフィスタくんがココに?」 メシア「休日は、たまにここで料理の仕事をしているそうだ。人手が不足している時は接客もするらしい」 ザハム「お、おお…厨房とウェイトレスのアルバイトか。ご苦労さん…」 ソフィスタ「…失礼致します。ごゆっくりどうぞ…」 アズバン「………」 ザハム「………」 メシア「…去り際に私を、ものすごい形相で睨んでいったが…何かあったのだろうか…」 アズバン「…ありゃ、聞かれていたね。話」 ザハム「ああ…。メシア、俺が言うのもなんだけどデリカシーなさすぎだぜ」 メシア「ま・また私は悪いことを言ってしまったのか?」 アズバン「うん、あの発言は無いね。…今ので酔いが冷めちゃったなあ。メシアくん、今ある串は全部君が食べていいよ」 ザハム「そうだな。体力つけておいたほうがいいぜ、メシア」 アズバン「下手したら今日が最後の晩餐になるかもしれないしね」 メシア「なぜそんな縁起でもないことを!?」 ザハム「そろそろ締めるか?オチもあったし、俺もう腹いっぱいだし」 アズバン「そうだね。メシアくんが食べ終わったら、お勘定しよう」 メシア「では前回同様、いち・に・さん・ダー!で乾杯するか?」 ザハム「そうするか。じゃ、メシアも一旦食うのやめて、グラス持て」 メシア「うむ」 アズバン「それじゃ、いくよ。いーち!」 ザハム「にーぃ!」 メシア「さーん!」 「「「ルネッサーンス……」」」 この後、メシアがソフィスタから受けた暴力の数に、フルボッコがプラスワンされました。 (終) ・あとがき 前回に続き、メシア、アズバン、ザハムたちによる、焼鳥屋でストーリーについての話し合いでした。途中で脱線して、酔った男にありがちな下品なトークになりましたが。あ、もちろん第十話でソフィスタが孕んだりはしません。 …でもメシアはしらふでも大真面目に下品な話をする男なんですよね…なんつーか、あくまで生物に備わっている当然の能力とか本能とか、そんなふうに考えているため下心が生じず、堂々と話してしまうんです。結婚とかに関しても、そういう考え方を持っているから、一夫多妻を当たり前のように受け入れちゃっているんです。…わりと、ソフィスタに負けじと恋愛経験皆無な男です。メシア。 ダラダラとアホなトークを繰り広げる、本編とは全く関係が無い楽屋裏ですが、メシアが故郷でどういう教育を受けていたかとか、何気に明かしたりしています。 サテ、ぎんなん祭だか焼き鳥パーティーだか何だかで盛り上がった、メシア、アズバン、ザハムらのトークは、これでおしまいです。お勘定済ませました。 こんな感じのトークを、またやることがあったら…今度は女子会がいいなあ。女子会やるなら、ソフィスタ、プルティ、タギの三人になるかな。 2011.10.20 umiushi |