私の名はレオ。ルナの各地をめぐって一人旅をしている者である。 当然、生活は自給自足であり、過去の経験を生かしてサバイバル生活もしようと思えばできるのだが、やはり人の手が加わった物も必要となる。 道中、立ち寄った街で買い出しをしているのだが、ただ物を買って旅をするだけでは、金は減る一方だ。 街の外で出現する怪物を倒せば金は手に入るのだが、そんな強盗のような事をする気もなければ、RPGの都合のよさに甘える気もない。 というわけで、最近入手した手配書に載っている賞金札付きの連中を探すことにした。 少し前に手配された連中らしいが、掴まったという話しは聞いたことがないので、今も野ざらしにされているのであろう。 かかっている賞金が高額である所からして、やつらは相当な悪人と見た。 賞金がかかっておらずとも、そのような連中を野ざらしにしておくわけにはいかぬが…まあ、もらえるものはもらっておいて損はあるまい。 俗に言う、『キャッチ・アンド・リリース』というやつだ。 「…もしかして、『ギブ・アンド・テイク』って言おうとしたのかい?」 おお、ジーンか。…ふむ。そうとも言ったかな。 「逃がしてどうするんだよ…。ところで、その賞金首って…まさか、あんたのことじゃないだろうね」 何のことだ。賞金をかけられるほどの悪事など、私は断じて働きはしない! 「いや、あんたはそう思っていてもねェ…あの白騎士の手配書は…」 かっ、彼は人々に誤解されているだけに違いあるまい!彼については、親友である私がよく知っておる!いつか人々もわかってくれることだろう。うむっ。 「そ、そうなの…。じゃあ、白騎士様の手配書じゃないのかい?誰の手配書なのさ、それ」 よくぞ聞いてくれた、ジーンよ!この手配書にはだな、おかしな連中が記載されておるのだ。 「おかしな連中?」 うむ。しかも、その内の一人がだな…ふっふっふ…。 「え、なになに?何か面白い事でもあるのかい?」 ふふふ…そうだ。何でも、あまりに妙な格好をしているため、人間であるかどうかすらもわかっていないらしい。 「へえ〜。で、どんな格好をしているんだい?」 聞いて驚け!赤いコッペパンを頭に乗せた正体不明の赤マントだそうだ!! ハッハッハッハッハ!!どうだっ、おかしいだろう!!しかもこいつの連れの二人がピエロとサギ師、他一匹と来るものだから…ハーっハッハッハッハッハ!!!こんなおかしな連中など、すぐに見つけ出してやろう!ハーっハッハッハッハッハッハッハ!!! 「あ…そう。 頑張ってね」 (終) <あとがき> またまたレオ様にどでかいボケをかまして頂きました。うむ。ナイス・ガイ! …イエ、あの立て札をレオ様が見たらどうするかな〜と考えた結果がこれなのです。 やっぱり、勘違いをして指名手配者を探すことになるのでしょうと。 さすがレオ様!素敵すぎます! 貴方のナイスなボケは、必ずルナの世界を平和へと導くでしょう! 私は信じています!! |