■カタクリの花
|
|
遠く山脈(やまなみ)に 雪は残れど
やがて芽ぶきの 山すその林 春になるたび きっと思いだす 嫁いでいった 君のことを * 赤むらさきの カタクリの花
山の畑には 誰もいない
* (くりかえし) 近く春ゼミの 声が聞こえる
* (くりかえし) |
|
パイプの似合う安達元彦さん。ユニークなピアノの弾き方が特長の安達さんは、1940年大阪生まれ。国立音楽大学を中退して、現代音楽の作曲の他、京浜協同劇団との活動などを経て1981年頃から、笠木さんと共に曲作りを始めました。この曲は81−82年頃の作だそうですから、その最初期の作品ということになります。
この後、笠木さんと安達さんは「パパラギソング」などの共作を開始し、やがてフォークス結成へとつながってゆくのです。 安達さんの曲は、「僕は少数意見」「何処へ」「サモアにあるのは人間の仕事」「ナベの中のチェルノブイリ」などのメッセージ色の強い辛口の歌や、「生きる」「ゴチャーマゼマゼゴハン」「ギブミーチョコレート」 |
「スイカにトマトにニンジン」などアカペラの合唱曲、「Piano
Bar」「公園のベンチ」「丘の上の市民病院」などの社会派テーマの歌などが印象的ですが、この歌もそうなんですね。
博物詩では松崎さんが深く暖かい声でしみじみと唄っています。 フォークス・ソングブックに「この歌が好きなのは例外なく40才」とありましたが、わたしの会社でこの曲を気に入ってくれた女性も当時42才くらいだったので驚きました。 私の父はずっとカタクリの花を見たい、と言っていましたが、私が写真を撮ってくると「先を越された」と悔しがってましたっけ。 |
CD: あなたが夜明けを告げる子供たち(笠木透作品集 II)
|