よみがえれ! フォークス  file 014
 
 
■コマクサの花          
作詞: 笠木 透    作曲: 坂庭賢亨 
高い山の稜線の向こう 
岩場に咲いた花だから 
うす紅色の花の色 
コマクサの花 なつかしい人 

  好きだったのに 逆らってばかりいた 
  なぜかよくは わからなかった 

山行く人も気づかない 
岩陰に咲いた花だから 
静かに光る花の色 
コマクサの花 なつかしい人 

  もう一度会えたら 素直になれるでしょう 
  今さらどうにもできないけれど 

短い夏の日差しを浴びて 
荒れ地に咲いた花だから 
可憐ににおう花の色 
コマクサの花 なつかしい人 

* 今ではどこに 暮らしているのだろう 
  今ごろ何を しているのだろう 

* (くりかえし)

 フォークスにも、こんな純粋なラブソングがあるんです。フォークスのラブソングは「夏の日」「朝の光に包まれて」「この想い」「カタクリの花」「ネムの花咲けば」など、限られています。「夜桜爛漫」「小さい舟」なんていう、大人の歌もありましたが…… 
 しかし、今時山登りなんて、趣味にしてる若者いないでしょうから、この曲も時代錯誤的ですね〜。 

 「吾も紅」「ふゆいちご」「ハマヒルガオの花」「コマクサの花」「カタクリの花」「コスモスの花」「ネムの花咲けば」「スモモの木の下で」「ムクゲの花の頃」「黄色い花」、あるいは「君かげ草」「矢車草」など、花に託してさまざまな思いをうたうのは、笠木さんの得意とするところ。「カタクリの花」と並んで、ラブソングも笠木さんの手にかかると、こんな山の花の歌になります、という見本みたいな歌ですね。こと細かくシチュエーションを描いた流行歌より、こんな歌の方が感情移入しやすいと思います。 

 さわやかなスリーフィンガー・ギターが心地よい、坂庭さんのヴォーカルがすてきです。この曲が歌われた第3回博物詩では、坂庭泰三さんのパーカッションが入っていて、アクセントの入った演奏が聞かれました。 

仙石原湿性花園にて
CD: 未収録
 
 
よみがえれ! フォークス に戻ります
Upload: 03/8/2