よみがえれ! フォークス  file 23
 
 
■世界は変わっていく           
作詞: 笠木 透    作曲: Ruthe Peilham
* 私はうたう 私のうたを  
  世界は変わっていく  
  うたえ 私たちが民衆なんだから  
  この世界を動かし 変えるだろう  

私たちが自由になれば  みんな自由になれる  
この声このうたで ひびけこだまよ  
いま壁は崩れ落ち 消えていく  

* (くりかえし)  

この美しい希望に満ちた 自由という言葉  
この花 このキャンドル かざせ小さな火  
はじめての 銃を持たない 革命だから  

* (くりかえし)  

生きるために必要なもの 自由と民主主義  
この手この足で 燃やせ生命の火  
いまこそ 人間の顔をした社会を  

* (くりかえし)  

唄え唄おう この歌を  
  (みんなで唄おう この歌を)  
世界は変わっていく  
うたえ私たちが 民衆なんだから  
この世界を動かし 変えるだろう  

* (くりかえし)

 チェルノブイリ原発事故、天安門事件、ベルリンの壁崩壊、そして東欧の民主化。フォークスが活動したのは、そんな世界の激動期でした。 
 そんな世界の変化に呼応して、笠木さんはダイナミックに歌にかえてきました。この歌には、あの時代のあの瞬間、かいま見えた希望の光が歌われています。 ボーカルは赤木さんでした。 

 しかし、実際には東欧の民主化は民族対立表面化のきっかけともなってしまいました。 
 原発は相変わらず温暖化対策の切り札のように言われて「詐欺師の方程式」に利用され、建設が止まりません。上関でも反対派の旗色は良くないようです。チェルノブイリの跡地の危険性も指摘されていますし、何より当時世界にばらまかれた放射能が今どうなっているのか、今や誰も話題にもしません。 
 中国は「経済成長」著しく、環境も人権もそっちのけです。 
 ソビエト共産圏の崩壊が招いたアメリカ的価値観、資本主義・帝国主義の「勝利」は、グローバル化の美名のもとに世界を支配し、破滅に導いています。米国に追随する私たちの国でもさまざまな格差問題が噴出、不条理な犯罪が増加…… そして平和憲法がかつてないほどの危機に瀕しています。 

 この歌を歌った頃にともった小さな希望の灯は消えかかっているのでしょうか…… 

 笠木さんはフォークスに続き、「雑花塾」でも、さまざまな現代の抱える問題を歌にしてこられています。フォークソングが、フォークシンガーが果たすべき役割は、減るどころか、まだまだたくさんあります。 

 フォークシンガーが、小さな野の花の歌を優しく唄うだけで良くなるような、そんな静かな世の中がいつか来ることを願っています。

CD: 未収録
 
 
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upload: 08/6/15