フォークソングは流行を超越した音楽です。華やかなステージを登りつめるのとは正反対の、草の根・手作りの音楽。手作り・手渡しの音楽だから、ネット配信なんてのとは対極にある音楽です。テレビから流れてくる音楽、商業主義の中で使い捨てにされる音楽しか知らない現代の若い人たちにぜひ知ってほしい音楽です。
● フォークソングって何?
●本来のフォークソングとは
●フォークにとってきびしい時代
しかし、70年代に登場したフォークシンガーたちは、そのライフスタイルや社会参加などで、今なお音楽にとどまらない幅広い視野と反骨精神を見せています。この点は他の音楽ジャンルのアーティストには見られない特徴ではないでしょうか。「フォーク」の意味を考えると、それも当然のことだと思います。
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●余談
フォークソングのシングアウト(声を揃えて唄う)を茶化したような表現がよく見受けられます。アニメでは「赤ずきんチャチャ」とか、最近の「コレクターユイ」でも……「流行遅れ」扱いされているわけですが、それも分からないわけではないし、目くじら立てるつもりもないですが、ちょっと引っかかるモノがあります。フォークソングというものは本来流行を超えたもの(であろうとしたもの)だからです。流行というものの多くは商業主義の産物であるし、流行遅れを笑うことは、自分を笑うことでもあるし、それに異議を唱えるフォークソングを笑うことはどういうことなのか、声を揃えて唄うというのがどういう意味を持っているのか、考えて欲しいな。「流行遅れ」で片づけていいのでしょうか。 ある大学の先生が「最近の学生は、声を揃えて唄う、ということをしなくなった。カラオケでは歌うのだが。我々が若い頃は、何かにつけて声を揃えて唄ったものだが」とおっしゃっていたのが忘れられません。これももう10年以上前です。どう思われますか。 |