'76 年忘れコンサートで買ったシール

 THE NATARSHAR SEVEN
 
♪いつか虹を見つけたら 唄っているだろう
君と唄ったこの歌を 唄っているだろう♪
 
 
ナターシャセブン(城田・進藤・高石・坂庭)。
 
 私の大好きなナターシャのメンバーをご紹介します。 (敬称略) 
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*内容に誤りのある場合はお知らせ下さい* 
*原文(2000年)・加筆(2016年)*

 

●高石ともや (友也) 
 1941年北海道生まれ。66年、立教大学在籍中、飛び入りでステージに上がり、デビュー。 
 反戦歌、プロテストソング、関西フォーク、アングラフォークの旗手として、岡林信康らに影響を与える。また、外国のフォークソングの日本語化にも才能を発揮。スキー場のロッジで唄われていた作者不明の「想い出の赤いヤッケ」を今も愛唱している、というところにフォークの本質が現れていると思う。 
 68年、「受験生ブルース」がヒットし、フォークがマスコミにも注目され始めたが、69年アメリカへ一人旅。「テレビ局のない町へ行って音楽を続けなさい」と言われ、70年福井県名田庄村(京極夏彦『魍魎の匣』にも登場する)に居を構え、京都を本拠地に活動再開。71年、フォーク、カントリー、ブルーグラスバンド「ザ・ナターシャー・セブン」を結成する。 
 「ナターシャセブン」では反戦歌は影をひそめ、「陽気に行こう」など、カーターファミリー作品やアメリカ民謡、アメリカン・トラッドを日本語にして唄ったり、日本民謡をレパートリーに加えたり、笠木透らとフィールドフォーク運動に参加したりと「フォークの原点の追究」とでも言うべき活動を始める。レコード発表よりコンサート中心で、73年に永六輔と組んで始まった「宵々山コンサート」は現在も続く夏の一大イベントとなり、76年に発行した「107 SONG BOOK」をレコード化したLP11枚組は79年レコード大賞企画賞を受賞した。 北山修らとの「ヒューマン・ズー」「コンサート・夏の時代」といった活動も忘れがたい。 
 82年、プロデューサーでマネージャーの榊原詩朗氏がホテルニュージャパンで亡くなってから不協和音が生じて、解散コンサートもないままバンドは空中分解。85年以降は「ナターシャセブン」を名乗りながら藤木頌子、相川朋子、水谷公星、志堂友亮、など新メンバーでの活動を続けたが自然消滅的にソロ活動となる。 ソロ活動では、坂本健、松田幸一らと演奏した。 
 98年、15年ぶりに城田純二、坂庭省悟との演奏が実現した。 
 楽器はギター、バンジョー、フィドル、オートハープなどをこなす。 
 30歳すぎからマラソンを始め、トライアスロン、ウルトラマラソン、鉄人レースなどの選手としても活躍している。現在は京都在住。 サファリンゲールのHPによると"the folk-singer hero of Japan"。 

 年1回のコンサートに加え、CDやビデオも発表されたザ・ナターシャ・セブン再結成は5年間続いたが、2002年には再び解散。一方、宵々山コンサートはその後も盛況の内に継続され、2011年に全30回の締めを迎えた。
 N7の再解散後は「巡礼歌集」のCDブック製作や、復帰後の城田じゅんじとの二人会も行われた。
 2016年、デビュー50周年を迎えた。

【高石ともやさんの功績】

  1. プロの作詞家・作曲家・歌手ではなくても、アマチュアでも歌を作り、唄ってもいいんだ、ということを広めたこと。ニューミュージックはもちろん、現在の全てのJ−POPの元祖。
  2. 字余りソングを初めて作った(学校で何を習ったの)こと。
  3. 日本で初めての本物のブルース(受験生ブルース)を作った(淡谷のり子談)こと。
  4. 日本で初めて反原発の歌(どこにいればいいんだろう)を作ったこと。
  5. 日本で初めて歌手によるMCというものを始めた(それまでは司会者が必ずいた)こと。
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●城田じゅんじ (純二) 
 1949年静岡県生まれ。京都産業大学出身。 
 「ナターシャセブン」の結成時からのメンバー。五弦バンジョーの名手でギター、フィドルの腕も一流。 日本でのバンジョー、ブルーグラス普及への貢献は大きい。83年、ナターシャ脱退・渡米。一時帰国中は85年に末松よしみつらと「バードランド」を結成したが、86年再渡米し、サンフランシスコの日本料理店で働きながら、アイリッシュパブで演奏している。現在は "Jody's Heaven" というユニットなどアイリッシュ音楽中心の活動で、その実力は世界的に認められつつある。91年以来、年に一度は、大学の同級生だった坂庭さんとの演奏のために来日している。日本ではマイナーな音楽なので、不当に過小評価されているミュージシャンだと思う。 しょうごさんとのデュエット「朝の雨」は絶品! 

 2004年から7年余りの活動ブランクの後復帰し、現在は内藤希花(フィドル、アイリッシュハープ、コンサーティナ)とのユニットを中心にしたアイリッシュ・ミュージックの活動を再開。ライブではブルーグラスや高石ともや・笠木透のフォークソングも取り上げている。

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●坂庭しょうご
(省悟)
 二人羽織(城田・坂庭)。いつ見ても感動〜 
 1950年京都生まれ。京都産業大学出身。 
 京都フォーク界の重要メンバーとして「マヨネーズ」「クライマックス」の一翼を担う。「花嫁」の作曲・演奏で71年、紅白に出場。73年参加の「ナターシャセブン」ではギター、マンドリン、バンジョー、オートハープを担当。84年、進藤さんと共に脱退後は坂庭賢亨(よしゆき)名義で「笠木透とフォークス」に参加。また、ナターシャ時代は少なかった作曲を活発に始めた。フォークス解散後は92年に結成された「SAM」の一員として活動してきたが、30年の豊富な経験と資産を生かして99年よりソロ活動「Shogo Brand」をスタート。 じゅんじさんとの二人羽織演奏は必見! 

 2003年、53歳の若さで惜しまれつつ他界した。

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●木田たかすけ(高介) 
 1949年新潟生まれ。東京芸術大学打楽器科出身。 
 宵々山にははじめゲストで参加。75年以降、「107 SONG BOOK」シリーズレコーディング前後の正式メンバーになり、ベース、パーカッション、ピアノ他を担当。木管、金管など、演奏できる楽器は数知れず。もと「ジャックス」のメンバーで、編曲家として「出発の歌」「神田川」などフォーク、ニューミュージックの名曲を数多く手がけたが、80年惜しくも事故で亡くなった。 
 「Dog's Map and Cat's Map」というオリジナルアルバムあり。 

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●進藤さとひこ(了彦) 
 1961年京都生まれ。 
 「ナターシャ」のファンだったのが、スタッフになり、その後79年頃、正式メンバーになる。ベース、バンジョーを担当。84年坂庭さんと共に「フォークス」に参加、「SAM」ではドブロをレパートリーに加える。フォークス時代に作曲した「旅へ」は私も好きです。95年、現役を引退後もアマチュアバンドで活動中。 
 私とは同い年で実家も近いので、とても身近に感じていました。 

 現在は「我夢土下座」のメンバーでもあり、「SAM」とのステージも多い。故・宮崎勝之さんらと坂庭省悟さんをしのぶコンサート(私の好きな木)も開催してきた。
 

 
 
 このほかのナターシャーセブンの主なメンバー  
●井芹まこと 
 結成当時のメンバー。フィドラー。 
●北村謙 
 まだバンド名が「バック・ステップ・カントリー・バンド」と言っていた頃のベーシスト。「エンドレス」を経て「ばっくすばにぃ」「少年倶楽部」を結成。 
 現在も地元京都でソロ中心の活動を続けている。
金海たかひろ(加戸孝寛) 
 初期メンバー。マンドリン奏者。「ジャンク」を経て現在はレコードプロデューサー。 ともやさんのCD「自分をほめてやろう」もプロデュースした。 
 その後も何度か、ともやさんやじゅんじさんと共演している。
兼松豊 
 後期メンバー。ウォッシュボードなど。 谷啓のバンドや、トワ・エ・モアのバックを務める。 その他、コンサートの企画、レクリェーションのグループワーカー、キリスト教会の仕事も。 
藤木頌子 
 末期メンバー。ベースなど。城田・坂庭・進藤の抜けたナターシャを支えた。 

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 準メンバーとしてステージ、レコーディングに欠かせない…… 
高石とし子 
 高石ともやの実妹。ヴォーカル。ナターシャ結成以前から活動を共にしている。「別れの恋唄」など、魅惑的なアルトは必聴。「谷間の虹」「明日になればね」などの作者でもある。 
東理夫 
 ベースなど。カントリープレイヤー、ミステリ作家としても有名。著書として 『最新5絃バンジョー教本』や、ボブ・アーティス『ブルーグラス』の翻訳のほか、ナターシャが実名で登場する小説『アメリカ橋まで』(東京書籍)あり。ともやさんとは立教の同窓。

 


 「ナターシャー・セブン」は、名田庄村のもじりと、語呂合わせで。「一人でもウルトラセブンと言うがごとし」。榊原さんの命名とか。 

 
 
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last update: 17/4/15