■Concert Report 2017■


 

Brendon Begley (Breanndan O'Beaglaoich)
Japan Tour 2017

■ 17/4/2 京都・黒谷永運院 ■

 ここは、6年前、宵々山ファイナルで「アイリッシュと密談の夜」が行われた会場です。まだちょっと寒い、4月初めの夜、集まったのは50〜60人くらいでしょうか、和室一室が今回の会場です。
 開演に先立って、城田じゅんじさんが、1999年頃の初めての出会いの話をされ、「侍」と書いた青いTシャツにジャケット姿のブレンダン・ベグリーさんを呼びました。年令はじゅんじさんの6つ下だとか。
 アコーディオンを手に、1曲目は「Port na bPucai」。じゅんじさんがギターです。続いて自作曲を含むポルカの3曲セット。そして歌を1曲(「The Conneeley's」)。
 「ターボエンジン付き」という、もう1台のアコーディオンに持ち替えて、リール2曲のセット、もう1曲歌とダンスミュージック1曲を続けて聞かせてくれました。
 ここでフィドルの内藤希花さんが加わり、3人でアップテンポな3曲セットを演奏され、いったん休憩となりました。

 第2部は、まず希花さんとじゅんじさんの2人で2曲。希花さんが、ブレンダンに昨日の中津川のライブで教えた日本語の話などを交えながら……
 ブレンダンが再登場し、3人で3曲演奏され、希花さんの歌詞の解説を受けて歌を1曲と、2曲セットでエンディングとなりました。
 アンコールでは、希花さんが「ブレンダンはピュア」だという話や“ユーモラスなたとえ話”(笑)などされて、歌を1曲とラスト2曲のセットで今日のライブは終了しました。

 アイリッシュの「歌」を生で聞く機会はあまりなかったので、月並みな表現ですが、「哀愁に満ちた」そのムードにしびれちゃいました。希花さんは今日はフィドルのみ、じゅんじさんも歌なしのギターのみでした。

B.Begley Japan Tour

(掲載: 17/4/28)

京都フォーク・デイズ・ライブ
きたやまおさむと京都フォークの世界
■ 17/4/23 KBS京都ホール ■

Kyoto Folk Days Live 昨年、創立65周年を迎えたKBS京都。その記念に開催されたコンサート。「関西フォーク」の一翼、京都を中心にした「京都フォーク」と呼ばれる潮流を振り返るイベントでしたが、貴重な出演者が一堂に会する「奇跡的な」(きたやまさん弁)音楽会になりました。

 私自身とKBS京都の思い出、というと「近畿放送」時代になりますが、ラジオ・深夜放送、そしてフォークソングがひとつの文化(若者文化?)を形作っていた頃、(第一の)青春時代を過ごした、ということです。実は、KBS京都ホールに行くのも生まれて初めてで、近年は疎遠になってしまいましたが、私の「原体験」にKBSは欠かせない大切な存在です。
 今回のコンサートは、途切れることなく追いかけてきたフォークソングと、ある意味過去のものとなっていたKBSとが再び出会うという、私にとってはちょっと不思議な体験でもありました。

●開演
 前置きが長くなりました。
 開演すると、まず「イムジン河」をBGMに、なつかしい白黒写真の映像がステージの後ろに映し出されました。
 そして、そのナレーションを務めた山崎弘士アナウンサーが登場しました。山崎アナはかつてのKBSの名物アナウンサーの代表格で、タレント並みの大活躍をされていた方です。
 こうしてじっくり拝見するのは30年ぶりくらいでしょうか……不思議な縁です。
 「今日は2時間半の予定ですが、終了時刻は予測がつきません」と、意気込みを感じさせるMCで、はじまりました。

●The Gritty Gleemen
 トップを飾るのは、「京都フォークの源流」、<The Gritty Gleemen>。オリジナルメンバー2人を含む、6人組での登場です。初期のフォークらしく、「花はどこへいった」「風に吹かれて」のアメリカン・フォークのスタンダードを英語で披露。歴史ある「ダイム・コンサート」の告知もされてゆきました。

●ヒューマン・ズー
 次に登場したのは<ヒューマン・ズー>。ナターシャー・セブン+杉田二郎さんで構成されていたヒューマン・ズーはその後、きたやまさんのバックバンドという形を経て、ほぼ独立した活動をするようになりました。
 今回は、平井宏さん(キーボード)、兼松豊さん(パーカッション)、進藤了彦さん(バンジョー)、松ア博彦さん(ベース)というメンバー。最若手だった進藤さん、松アさんも既に50代という、フォーク界の高齢化が懸念される象徴!?
 自切俳人とヒューマン・ズー当時の「This Island (is your land)」(兼松さんVo.)と、故・坂庭省悟さんの「別れのうた」(松アさんVo.)の2曲でした。
 省悟さん……ご存命だったら、今もきっと中心的な活躍をされていたことでしょうね…… 残念です。

●杉田二郎
 続いては杉田二郎さんの登場です。昨日東京で盛大な50周年コンサートを終えたばかりで駆けつけてくれました。
 そして、元KBSディレクターの河村輝夫さんと山崎アナとの3人で、座談会風の TALK「京都フォークを語る」のコーナーになりました。
 二郎さんは、御所で唄っていた頃のこと、きたやまさんとの性格の違い、苦労してギターを手に入れた思い出を。河村さんは、イムジン河をラジオで流した時の真相などを語られました。フォークの優れている点について、河村さんが「自分の言葉で表現すること」、二郎さんが「ギターで知らない人同士が声を合わせることができる」ことだ、とおっしゃっていたのが心に残りました。

 そしてお待ちかね、ヒューマン・ズーをバックに杉田二郎さんのステージは「戦争を知らない子供たち」と「男どうし」、最強の2曲。
 ヒューマン・ズーが退場すると、代わって今日の主役・きたやまおさむさんが本日初登場☆
 70才記念の新曲「人生の階段」をお二人で唄って下さいました。

●きたやまおさむ
 休憩の後は、きたやまおさむさんの「LECTURE」が始まりました。
 ラジオ関西が「帰ってきたヨッパライ」を取り上げ、KBSが「イムジン河」を取り上げた点について、「KBSの見識」「京都と神戸の差だ」と評価したり、「フォークソングは知的だった」と振り返ってみたり、フォークル解散〜プロデビューのウラ話などされたあと、加藤和彦さんの自殺をめぐるお話しには、会場もしんと静まり返って聞き入っていました……

●サプライズ・ゲスト
 お話が一段落したところで、待っていたのは思いがけないサプライズゲスト!!
 なんと、「はしだのりひこ」さんです!!
 はしださんは難病を患われて、10年来表に出て来られませんでした。そもそも私自身、生で拝見したことすらなかった(多分……)。ビッグネームのまさかの登場で、会場全体が驚きに包まれ、みんな息をつめてはしださんの言葉に耳を傾けました。
 車イスのはしださんは、まだまだ声も力強く、元気なMCで、名前を聞かれると「坂崎幸之助です」「羽生結弦です」と答えるなど、ユーモアもたっぷり。北村謙さんと、杉田二郎さんも加わり、病をおして、名曲「風」を唄って聞かせて下さいました。
 きたやまさんは、「何度も声をかけてきた」そうですが、初めて実現したとのこと。でも、はしださんの「今日が最後の歌唱だと思う」には返す言葉がありませんでした……

 続いて、伝説のグループ、<ドゥーディ・ランブラーズ>オリジナルメンバー―はしださんに加えて田平義昭さん、藤原洪太さんとバンジョーの北村謙さん―による「綿つみの歌」(英語&日本語)。そして、「真赤なリボンとおさげのあの娘」という神曲が演奏されました。
 大きな拍手に包まれて、はしださんが去り際におっしゃった「歌は筋肉だ。声帯の筋肉だ」という言葉が、ご病気を体験されての叫びのように聞こえました。
 今日一番の感動を呼んだ「はしだのりひことクライマックス」でした (*^_^*)

●自切俳人とヒューマン・ズー
 ラストを飾るのは、<自切俳人とヒューマン・ズー>です。
 60歳の時のプレゼントという赤いジャケットのきたやま=自切さん。はしださんの登場について「もう元取ったでしょ。町中の人に自慢して下さい」と。
 歌は、定番になった「三つの箱」と、「私の問題意識は20歳から変わっていない。分類できないものをいじめてはいけない」と、ソロデビュー曲「コブのない駱駝」を唄われました。
 折角“自切俳人”と名乗るなら、あの笑い声やエキセントリックなMCも復活して欲しかった気も (^^;)

●エンディング〜アンコール
 いよいよ大詰め。山崎アナが出演者全員をステージに呼びます。
 「奇跡的な音楽会になった」
 きたやまさんがコメントされ、会場をバックに記念撮影。そして最後は「あの素晴しい愛をもう一度」で締めくくりました♪
 山崎さんは「毎年やりたいが、またの機会に!」とお別れのあいさつ。

 そして名残惜しみながらもアンコール…… きたやまさんは「20歳に作った曲が70歳になって心にしみる。現実はますます悪くなっていく」と、平沼義男さん、進藤さん、松アさんと共に「イムジン河」(3番までのオリジナルバージョン)を最後の最後に歌われ、約3時間に及ぶコンサートは終演を迎えました。
 イムジン河で始まり、終わった今日のコンサートは、緊張する国際情勢へのメッセージも込められていたのかも知れません……

 長いレポートになってしまいました。読みにくかったらごめんなさい。
 思いもかけず、ナターシャ・セブン再会、フォークル新結成、宵々山ファイナルなどと並ぶ、忘れられないコンサートになりそうです。
 早速、放送もされますが、ラジオだけ、しかもたった1時間とは……(T_T) ライブDVDが出てもおかしくない内容だったと思いますよ!!!
 一方で、高齢化進むフォーク界を目の当たりにし、将来が危ぶまれますが、フォークソングの魂が若い世代に受け継がれていくことを願わすにはいられません。


    ●セットリスト

M1  花はどこへ行った
M2  風に吹かれて
M3  This Island (is your land)
M4  別れのうた
M5  戦争を知らない子供たち
M6  男どうし
M7  人生の階段
M8  風
M9  綿つみの歌
M10  真赤なリボンとおさげのあの娘
M11  三つの箱
M12  コブのない駱駝
M13  あの素晴しい愛をもう一度
En1   イムジン河


flower stand

(掲載: 17/4/28)
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僕らのフォークソング 〜あの時何を思い歌ったか〜
■ 17/5/7 NHK文化センター京都 ■

 ともやさん曰く、「よく嗅ぎつけましたね」という、今回は、「トーク&ライブ」という、普段のコンサートとは一味違った企画でした。
 今までのコンサートで少しずつ語られてきた高石ともやさんの来歴を、まとめて時系列順に聞かせてもらったという感じです。75歳、50年というともやさんの長年の経験、人との出会いの豊かさに改めて感銘を受けました。そして、自分の歌のスタイル、フォークソングというものに自信と誇りを持っておられることも感じられました。
 入場税裁判の話に始まり、鶴見俊輔さん、宮本常一さん、桂米朝さん、ボブ・ディランさん、谷川俊太郎さん、永六輔さん、マルビナ・レイノルズさんたちにまつわるたくさんのお話。
 「ベトナムの空」で「大阪も」と唄った時の会場の反応について。ビクターに入ってバックバンドを拒み、ギター一本でMCを始めたこと。BSで「受験生ブルース」が歌詞の問題で一部歌えなかったこと。たづるさんが小室等さんの「死んだ男の残したものは」との比較で言ったという一言……
 「人と一緒に場所を共有するのがフォークソングで、CDは仮の姿」「フォークソングは娯楽ではなく、文化」「レコードは文明、フォークソングは文化」……などなど、大事な言葉をいくつも教えていただきました。
 歌は「ベトナムの空」「春を待つ少女」「お捨てメリンダ」「This Island」「死んだ男の残したものは」「街」など10曲ほどを唄って下さいました。

 やっぱり、ともやさんや笠木さんを「尊敬できる人」だと思えるのは、こんな風に音楽以外の「難しい話」を色々聞かせてくれるからだなと思います。他のメンバーの人たちは、やっぱり音楽のお話し中心に限られますからね。

(掲載: 17/7/20)

 

城田純二、進藤了彦、内藤希花 3人会
〜ザ・ナターシャーセブンからアイルランドまで〜

■ 17/5/28 大阪 アナザードリーム ■

 7月2日、京都ホンキートンクのライブが満席(!)で取れなかったので、急きょ予約しました。もちろん、初めて行く会場です。
 開演後、まずはじゅんじさんと希花さんの二人で、3セット――ドック・ワトソンの「Red Rocking Chair」や、耳コピしたという「Gan Ainm Waltz」(その後「Aisling Yoshua」という曲だとわかったそうです)などを演奏された後、進藤さんがステージに呼ばれました。
 進藤さんは、ナターシャ・セブン最後のメンバー、といってもいい最若手でしたが、今や希花さんのお父さんと同い年…… ということで、時の流れは恐ろしい〜〜(>_<)
 進藤さんは、木田高介さんが使っていたというEベースや、お得意のドブロでサポート。「めぐりあい」「ホームスイートホーム」そして、省悟さんのパートを進藤さんが担当した「朝の雨」の3曲を唄って、休憩となりました。
 後半は、進藤さんのバンジョーも加わって「ふるさとの風」、進藤さんのレパートリー「三つの箱」、希花さんのハープが入って「花嫁」。
 ここで一旦進藤さんが抜け、CD収録の「Leaving Britainy」「Horizonto」「Gentle Wave」「Girl at Martin field」などを聞かせていただきました。途中のMCではN7時代の各メンバーの失敗談(名誉のために、詳しくは伏せておきます(^_^;))で笑わせてくれました。
 最後に進藤さんが再登場。「フォギーマウンテンブレイクダウン」で本邦初公開! という二人羽織も見せていただき、アンコールは「谷間の虹」(希花さんのフィドルが入る、新しいCDのアレンジ)をみんなで唄って、楽しい時間の締めくくりとなりました。

(掲載: 17/7/20)

 

ピースライブ 2017
■ 17/9/2 京都教育文化センター ■

 笠木透さんを中心に毎年開かれていた「ピースナイン」コンサートを引き継いだコンサートです。
 最初に登場したのは、川満七重& Black WAX DUOS。Black WAXDUOS のインスト曲のあと、三線の川満さんが登場して「てんさぐの花」や「かにくばた」他、宮古島民謡などを唄って下さいました。
 二番手はギターとヴァイオリンのインストゥルメンタル・デュオ<ジェスカ・グランペール>です。CMに採用された「Gypsy Dance」や、NHK番組のテーマ曲「めざめ」、大竹しのぶさんが唄われた「祈りのボレロ」などを演奏されました。
 休憩をはさんで、レギュラーの松元ヒロさん!! “憲法で守られているから言いたいことを言いましょう”“国家主義ではなく、人間主義。国際主義ではなく、人類主義を”“国民主権・基本的人権・平和主義の順番だから良い。平和主義が先に来ると戦争になる”など、大事な言葉を楽しく聞かせて下さった後、名演「憲法君」で締められました。
 最後は雑花塾のステージです。本日のメンバーは増田康記さん&鈴木幹夫さんの二人。“いつもアロハとジーンズを着ているのは、働く者の服装だから”“文化で平和を守っていきたい”(←マクロスみたい……)というMCをはさみつつ、おなじみの「海に向って」「私に人生と言えるものがあるなら」「私の子供達へ」や、「ツクツクボーシ」などを唄ってくれました。
 エンディングに向っては、ヒロさんや川満さん、ジュスカ・グランペールも順次加わって「アザミの花」「ペンペン草」「朝露」「平和の暦」と続き、アンコールは「私の子供達へ」をリプレイされ、3時間余りのライブは幕となりました。

(掲載: 18/2/2)

きたやまおさむ トーク&ミュージック
■ 17/9/9 サンケイホール・ブリーゼ ■

 きたやまさんも71歳! 昨年バースデイコンサートをやるのかと思ってたけど、なかったようですね。
 今回は、まず第1部<永六輔さんの思い出>と題して開演。1曲目「あの素晴しい愛をもう一度」をギターで歌った後、“自分の名を冠に付けたコンサートはこれで最後にしようと思う”と、思いがけない発表が……! “今日は死と別れの歌を集めた”とあいさつされました。
 そして“50年前からのくされ縁”という、ゲストの高石ともやさんが呼び込まれました。
 ともやさんは「街」「上を向いて歩こう」、そして笠木透さんの作品「雪の野辺送り」、フォークルの「感謝」を唄われ、合間にきたやまさんは“坂本九の大ファンだった”“詞は子供のようなもの、唄い方には注文をつけない”“死ぬのが怖い、という歌を作りたい”などと語られていました。

 第2部は<二人だけのフォークコンサート>……“好きな曲ばかりをやる”とのことで、「さすらい人の子守唄」「早く逝こうとする君に」「戦争を知らない子供たち」をきたやまさんとバックのメンバー(石井直美さん・行徳伸彦さん・松田幸一さん)で歌われました。
 再びともやさんが加わって二人のMCになるのですが、きたやまさんは“ともやさんと話がかみ合っていない”と……(笑) 最近のともやさん、相手の話を聞かずに勝手にしゃべることが増えてますからね (^^;)
 歌はきたやまさんの持論や、イムジン河のエピソードをはさみながら「人生はいつまでも」、「イムジン河」(ともやさんの意向で、最初の歌詞で)、「ピンクの戦車」。
 続いて松田幸一さんの味のあるソロ・ボーカルで「港」……これは省悟さんの歌声を思い出します。ともやさんのボーカルで「風」、きたやまさんの「ハエハエハエ」、そして(一部歌詞を変えた)「他人のままで」を唄い切ります。きたやまさんと、ともやさんが肩を組み、握手する光景も見られました。

 アンコールでは、「帰ってきたヨッパライ」のあと、長年コンサートをプロデュースされてきた天満屋の中井さんへのお礼と紹介があり、ラストは「コブのない駱駝」を唄いながら幕が下ろされました。

(掲載: 18/2/2)

 

高石ともや 年忘れコンサート ’17
■ 17/12/16 カメリアホール ■

 今年のサポートは、おなじみ坂本健さんと、まつぼっくり少年少女合唱団OGの村尾あいさんのお二人です。あいさんは、黒いベストとスラックスという、ともや風コーデというか、ブルーグラス風ファッションというか v
 道上洋三さんの歌や、「今日は記念日」の他、不二家のポパイの歌や、森繁久弥さんの「人生賛歌」、町村合併でなくなった「園部町婦人会の歌」(「花のように」)、奥さまのてるえさんに宛てた「二人だけのバースデイ・パーティ」(この歌、聞くたびに歌詞が違うんですよね〜)など、唄って下さったほか、アルバム「東風」レコーディングのエピソードや、鶴見俊輔さんを“リベラルの言葉の似合う人でした”と語ったり、パブロ・ネルーダ毒殺説のニュースなども話され、笠木透さんを“巨木が倒れた”と評して遺作の一つ、ともや流アレンジ中の「3センチの穴から」(原題「カンオケの穴」)を聞かせてくれたりもしました。
 アニメ「君の名は。」を見てしまった、と告白したともやさん。“シフトできない”とおっしゃってたけど、かつて「時代は変わる」を唄い、深夜放送でアニソンを毎回かけてくれて、今日もポパイやひょっこりひょうたん島を唄ってくれたともやさんも、そうなっちゃうのかなー と思うと、ちょっぴり悲しい気がしました。
 「平成29年の歌」では、安倍政権のスローガンや矢沢永吉の日産CMを皮肉った歌詞がおもしろかったです。

 今年は加川良さん、ムッシュかまやつさん、諸口あきらさん、遠藤賢司さん、とフォーク関係の訃報が相次ぎました。出会った頃30代、N7再会の頃は50代だったともやさんももう80歳手前…… ともやさんにはもうしばらく元気に歌を聞かせて欲しいですね……
 新年のテーマは<鼻歌気分でハッピーフォーク>だとか。禅僧、玄侑宗久さんの言葉から生まれたそうです。

 亀戸駅前で山谷の支援カンパやってました。ともやさんのコンサートに行くのに何もしないわけには……と思い、わずかですが、協力させていただきました。

(掲載: 18/2/2)