■Concert Report 2018■


 

高石ともや あの頃のフォークを歌おう
■18/8/3 大阪 ザ・シンフォニーホール■

 今日は、出会って50年というきたやまおさむさんをメインゲストに、全曲きたやまさん作詞曲でまとめたコンサートです☆ 2009年にも「きたやまおさむを歌う」と題したコンサートがありましたが、改めてお二人の名コンビぶりを実感しました。きたやまさんとの名コンビといえば、先ず杉田二郎さんを思い浮かべますが、「話がかみ合わない」と言いながら、ともやさんともなかなかの凸凹コンビぶりですね (^_^)

 1曲目「再会」で開演し、“青春は素晴らしい、という詞はダメ”と「青春時代」、“渡米して初めて(日本人が皆横並びだということが)わかった”と、「This Island」、“今日初めて歌う”という(ホント? 未確認だけど)「戦争を知らない子供たち」、ロングバージョンのショートバージョン(!?)で「戦争を知らない子供たち’83」と唄われました。
 ここできたやまおさむさんと交代。新著『心の消化と排出』と“人間はなぜ狂うのか”“割り切れないものが今あふれている”といったお話をされました。
 続いてともやさんを呼んで、「きつね」。“発売されてたら5回聞いたら飽きていた”と茶化して「イムジン河」。“20の頃作った歌が72になって歌うと沁みる”と「さすらい人の子守唄」を歌って休憩に入りました。

 2部はともやさんと、もう一組のゲスト、まつぼっくり少年少女合唱団で、「ピンクの戦車」「花のように」「ユメカシーラ」「人生はいつまでも」。「花のように」や「ユメカシーラ」では合唱団員によるソロもありましたよ〜♪
 最後はきたやまさんが再登場して「コブのない駱駝」と「あの素晴しい愛をもう一度」(1番は荒井敦子さんソロ)を歌い上げました。

 アンコールではまずともやさんがボーランで「感謝」と「白い色は恋人の色」を唄ってから、きたやまさんが呼ばれました。きたやまさんは“自分の歌だけでコンサートしてくれるのはともやさんだけ”と持ち上げてましたけど杉田二郎さんは? ヒューマン・ズーは?
 ラストに“この時代にともやさんと同じ船に乗れたこと、本当にありがとう”との言葉を残し、「風」で今公演を締めくくりました。

 さらに、ダブルアンコールもありましたが、きたやまさんはおじぎだけで退場。ともやさんは「孤独のマラソンランナー」をワンフレーズだけ唄ってくれました。

(掲載: 18/10/10)

ピースライブ
■18/9/1 京都教育文化センター■

 毎年晴れが多かったこのコンサートですが、今日は開場前に大変なゲリラ豪雨に襲われました。

 最初に登場したのは、初参加の川口真由美さんです。パワフルな弾き語りで「人間のうた」「沖縄今こそ立ち上がろう」「真実は沈まない」「ケサラ」の4曲を聞かせてくれました。
 3年ぶり、<ピースライブ>となってから初登場となる高石ともやさんは1曲目「そして秋」をしっとりと唄い、つづく「蝉しぐれ」では京大、立教大の思い出話や最近のスポーツ界のパワハラ、セクハラ問題にも触れ、「イムジン河」「あくび」「感謝」と唄われました。
 第1部のトリは松元ヒロさん。映画「コスタリカの奇跡」と、当地の歴史や訪問した時の話をされ、いつもの「憲法くん」で大きな拍手を呼びました。

 第2部は、前回に引き続き登場の<ジュスカ・グランペール>。ギターとバイオリンで「三条大橋の下で」「風人雷人」「おはよう関西テーマ曲」「夜空の向こう」「bitasui」「太陽の街」「祈りのボレロ」を演奏されました。
 大トリの雑花塾。今年は増田康記さん、鈴木幹夫さん、山本忠生さんの3人で登場。「海に向って」「君は君の主人公だから」「雲は流れる」「ペンペン草」「焚き火」を歌ったのに続いて、新刊の笠木透さんメモリアルCDブック『歌がなくては人間らしく生きてはいけない』を紹介され、笠木さんを歌った新曲「恵那山」を披露してくれました。
 “共謀罪を覚悟で一緒に唄って下さい”と前置きして (^^;) 川口真由美さんと一緒に唄われた「軟弱もの」。続いて「ピースナイン」で松元ヒロさんも加わり、ともやさんも入って「街」、そしてラストは「私に人生と言えるものがあるなら」で今年のコンサートも幕となりました。

(掲載: 18/10/10)

谷山浩子 ソロライブツアー2018
■18/10/28 京都文化博物館 別館ホール■

 19年ぶり、4回目。浩子さんの音楽会へ行ってきました。京都で行くのは初めて。
 何のめぐり合せか、会場が近かったせいもあってか、また行こうという気になったのです。浩子さんの季節がまた巡ってきたのでしょうか……
 長いブランクはあったけど、オールナイトニッポンも聞いていたし、CDは聞いていたので、すんなりと入っていけました。

 良く知ってる曲と、あまり知らない曲がほぼ半々、という、良い感じのセットリストでした♪ 「カントリーガール」(4番入り)、「見えない小鳥」、「約束」は聞けて良かった…… (*^_^*)
 1曲目「まっくら森の歌」に続く選曲は、テーマ別に「京都」で2曲(「今日は雨降り」「鳥籠姫」)、「別館」で2曲(「別の人」「カントリーガール」)、リクエストで4曲(「見えない小鳥」「SORAMIMI」「ガラスの巨人」「花園の子守唄つづき」)、休憩をはさんで「猫の見た夢」、今日は青汁の日なので「青い歌」を2曲(「ブルーブルーブルー」「青い鳥」)、小さい人からのリクエストで驚いた3曲(「夢のスープ」「王国」「アトカタモナイノ国」)、「君の時計がここにあるよ」…… といった構成で、アンコール「約束」とダブルアンコール「おもちゃ」を含めて全18曲、唄ってくれました。
 MCでは、「メガネ男子が好きなのに、少女マンガでは相手の男子はいつも違う」などと語ってらっしゃいました (^_^;)
 「今日は雨降り」の歌詞から、世間のタバコの扱いが以前とすっかり様わりしたことも話されていましたよ。
 本当は、期待していたのは「無限マトリョーシカ」(上坂すみれちゃんへの提供曲)なんですが、今日は聞けなかったです。ザンネン。

 浩子さんの音楽会、また行けるといいんだけどな。

(掲載: 18/11/16)

岡林信康 50周年記念コンサート
■18/12/5 大阪・サンケイホールブリーゼ■

★はじめに
 高石ともやさんは、中学生の時深夜放送を聞いて以来のイチ推しですが、岡林さんとは(なぜか)縁がなく、これまで一度も生で見たことがありませんでした。
 フォークソング一筋のともやさんに対して、「迷走」してきた岡林さんとは、初期の<フォークの神様>時代を除いて接点が見つかりませんでした。職場にはデビュー当時の岡林さんを直接知ってる方がいたのですが……
 でも、一度も見たことがない…… というのでは、ちょっと勿体ないな、とか思ったり、新しく岡林ファンの方と知り合ったこともあって、初めて足を運んでみることにしました。
 ずっと以前、「まだ生で見たことのないフォーク歌手の音楽会へ行ってみよう!」というプランを始めたものの、中座してたんですが、今になって、再開した…… ということカナ……?

★ともやさんのコンサートの違い
 1 客席からよく声がかかる
 2 「サンキュー!」とかよく言う
 3 アンコールは「オカバヤシ!」コール
…… という点?? (^_^;)
 MCはユーモアを交えて面白かったです。この点でもともやさんはまじめな方だなーと、改めて感じます。
 手拍子はしても「サンキュー」とか、「みんなノってるか」なんて、ともやさん間違っても絶対言わないよ〜!!

★ライブ・レポ
 さて、50周年ということで、デビュー以来の活動を年代順に、振り返りながら進行していきました。
 「沢田研二です」と名乗って登場し、あんぐら音楽祭でバカ受けしたこと、歌を歌って給料をもらえると聞いて二つ返事で引き受けたこと、ボブ・ディランのロックに感銘を受けたこと、山村に引きこもってた時、デモテープが美空ひばりさんの目に留まって自信をつけたこと。
 ラジオやテレビでの思い出の曲や、極端から極端へと変わった自分のルーツを、父や祖父の人生に発見したこと。
 「色んな岡林信康に出会えて、幸せな50年の歌手生活だった」と、おっしゃっていました。
 そして、今日の見どころは、1970年生まれ・井村誠貴さん指揮の京フィル(京都フィルハーモニー室内合奏団)との共演でした。
 一番気になったのは、山谷ブルースの5番を歌わなかったこと。以前の録画を見直したら、ずっと前から歌ってない。いつからだ? 考えが変っちゃったんだとしたら、さみしすぎます。
 歌詞としても中途半端で、ただの後ろ向きの恨み節みたいになっちゃわないかな……? 別に「働く俺たちの世の中」=社会主義と限ったわけじゃないと思うんだけど。

★セットリスト
M−1 ロコモーション
  2 山谷ブルース
  3 チューリップのアップリケ
  4 今日をこえて
  5 Good Bye My Darling
  6 ミッドナイトトレイン
  7 カルメン前奏曲(京フィル)
  8 セイリング(京フィル)
  9 Gの祈り
 10 モンゴル草原
 11 君に捧げるラブソング
 12 山辺に向いて
En−1 虹の舟歌
   2 自由への長い旅

(掲載: 19/3/4)